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【オーストリア】世界遺産の都市グラーツを観光しよう!

オーストリアで2番目に人口の多い都市、グラーツへ行ってきました。
グラーツはシュタイアーマルク州の州都で、1999年に「グラーツ市歴史地区」で世界遺産に登録されました。今回は行ってないのですが、2010年にはグラーツ郊外にあるエッゲンベルク城が世界遺産に追加されました。
市内の中心部は歩いて観光でき、半日で歴史地区をめぐることができます。

グラーツのGoogle Map

グラーツの大聖堂付近に車を停めたので、大聖堂からスタートしました。

➀グラーツ大聖堂

②皇帝フェルディナント2世の霊廟 (Mausoleum Kaiser Ferdinands Ⅱ)

③二重螺旋階段 (Doppelwendeltreppe)

④ホーフベッカライ エーデッガー・タックス (Hofbäckerei Edegger-Tax)

⑤ハウプト広場 (Hauptplatz)

⑥ムーアインゼル (Murinsel)

⑦シュロスベルク広場 (Schlossbergplatz)

⑧シュロスベルクバーン・ケーブルカー (Schlossbergbahn)

⑨時計塔 (Uhrturm)

⑩グラーツ市 教区教会 (Stadtpfarrkirche) 

⑪カフェレストラン eleven

⑫ヘルツ・ジェス教会 (Herz-Jesu-Kirche)

⑬聖レオンハルト教会 (Pfarrkriche St. Leonhard)

⑭レストラン 3 Goldene Kugeln

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➀グラーツ大聖堂

聖アエギディウスに捧げる教会があった場所に、ハプスブルク家の神聖ローマ皇帝フリードリヒ3世によって15世紀に教会として建てられました。1786年より大聖堂になりました。

祭壇は1730年から1733年にイエズス会によってバロック様式の祭壇が造られました。
豪華な説教壇も1710年に設計されています。

翌日の朝に大聖堂でミサが行われていて、たくさんの住民の方が参加していました。
パイプオルガンの前に青少年や子供達が並んでいて、演奏に合わせて聖歌を歌っていました。

グラーツ大聖堂ホームページ:graz-dom

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② 皇帝フェルディナント2世の霊廟

見逃してしまいそうですが大聖堂の隣に、教会と皇帝フェルディナント2世の霊廟があります。

1636年に完成したこの建物は、サンタ・カテリーナ・アレッサンドリア教会です。教会内部は隣接されている霊廟とつながっています。

フェルディナント2世は、グラーツ大聖堂の近くに立派な墓を建てることを決定して、イタリア人の画家、建築家であるジョヴァンニ・ピエトロ・デ・ポミス (Giovanni Pietro De Pomis) に設計、建設を依頼して1636年に完成しました。
祭壇やフレスコ画などの内部の装飾は17世紀後半にフェルディナント2世の孫である皇帝レオポルド1世と、建築家で彫刻家のヨハン・ベルンハルト・フィッシャー・フォン・エルラッハ (Johann Bernhard Fischer von Erlach) のもとで装飾されました。

埋葬の礼拝堂の上部のドームにはキリストの復活から昇天までのシーンが描かれています。クーポラから差し込む光が礼拝堂の下にある地下室まで届くようになっています。

礼拝堂からは地下にある赤い石棺が見えます。
礼拝堂には地下に続く階段があって、地下室にも行けるそうですが、私が行ったときは閉まっていました。

皇帝フェルディナント2世の霊廟ホームページ:Mausoleum Kaiser Ferdinands Ⅱ 

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③ グラーツ城の二重螺旋階段

グラーツ大聖堂の近くに15世紀に建てられたグラーツ城がありました。当時は防御機能が低いため、攻撃を受けたときは秘密の通路でシュロスベルクの要塞(城)へ脱出できるようになっていたそうです。1564年からグラーツは内オーストリア(グラーツが州都のシュタイアーマルク州、クラーゲンフルトが州都のケルンテルン州、カルニオラ公国=当時はハプスブルク家の領地だったスロベニアの中央部分で中心都市はリュブリャナ)の首都になり、グラーツ城が拠点になりました。

1619年にフェルディナント2世が皇帝になり、ウィーンへ移住したので、グラーツ城は本拠地の機能を失い、1922年からはシュタイアーマルク州の知事の公邸となっています。

現在はグラーツ城の内部は公開されてませんが、中庭から入る二重の螺旋階段は無料で訪れることができます。この螺旋階段は1500年に皇帝マクシミリアン1世によって建てられました。
階段は左右に分かれて各階ごとに合流しているので、和解の階段 (Versöhnungsstiege) やキスの階段 (Busserlstiege)とも呼ばれています。

大聖堂のすぐ近くにあるので、螺旋階段を上ってきました。

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④ ホーフベッカライ・エーデッガー・タックス
(Hofbäckerei Edegger-Tax)

螺旋階段がある通りホーフガッセ (Hofgasse) から色々なお店が並んでるシュポルガッセ (Sporgasse) へ向かって歩いていくと、左手にホーフベッカライ・エーデッガー・タックスというハプスブルク家御用達のベーカリーがあります。

入り口の上にはハプスブルク家の紋章である双頭の鷲が掲げられています。
ベーカリーなのでパンやクッキーなどが売られています。

グラーツに滞在した日が土曜日の午後と日曜日で、ベーカリーの休業日だったので残念でした。

ホーフベッカライ・エーデッガー・ダックスホームページ:Hofbäckerei Edegger-Tax

このハプスブルク家御用達のお店が京都にもあるそうです。
日本で伝統あるウィーン菓子を楽しめます。

ホーフベッカライ京都 公式ホームページ:Edegger-Tax JP

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⑤ ハウプト広場 (Hauptplatz)

12世紀に中央市場として栄えていたグラーツのメイン広場です。1550年にグラーツ市新庁舎がハウプト広場に建設されたので、広場の大きさが大幅に小さくなってしまいました。

今回は行ってないのですが、エッゲンベルグ城へ行く場合は、ハウプト広場からトラムに乗って行くことができます。

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⑥ ムーアインゼル (Murinsel)

ムーア川の両側から歩道橋でいけるムーアインゼル。建築とアートと水の融合でグラーツが欧州文化都市であった2003年に合わせて建設されました。
貝殻の形で、カフェと野外劇場が併設されてて、イベントも開催されています。

今回は訪れてませんが、ムーアインゼルの歩道橋で対岸にいくと、ムーアインゼル同様に2003年の欧州文化都市の一環として建設された奇抜な形をしたクンストハウス (グラーツ美術館)があります。ウィーンのクンストハウスはフンデルトヴァッサーが設計していますが、グラーツのクンストハウスはィギルスの建築家コリン・フルニエ (Colin Fournier) とピーター・クック (Peter Cook) によって設計されました。

対岸には1611年に完成したマリアヒルファー教会 (Mariahilferkirche) という世界遺産に登録されている教会もあります。二つの塔が美しい教会ですが、塔は18世紀の再建時に建設されました。

ムーアインゼル ホームページ: Murinsel

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⑦ シュロスベルク広場 (Schlossbergplatz)

シュロスベルクは高さ473mの丘で、丘の麓にあるのがシュロスベルク広場です。この広場からは岩の斜面に階段がある印象的な景色を見ることができます。
この階段は第一次世界大戦前後に建設されて戦争の階段や戦争の道 (Kriegssteiges) とも呼ばれていて260段あり、この階段を上って時計台へ行くことができます。
登り口付近には有料のエレベーターや、シェルターのトンネルを上る坂道もあります。


このトンネルは第二次世界大戦中に建設が始まり、山の中に6.3㎞、20の入り口が掘られ防空壕として使用されていました。4万人以上の人が収容されていたそうです

シェルターの一部を通って無料で丘の上部へ行くことができますが、時計台よりは少し離れた遊歩道へ接続されています。

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⑧ シュロスベルクバーン・ケーブルカー (Schlossbergbahn)

今回はケーブルカーに乗って丘の上へ行くことにしました。トラムの有効時間内のチケットを持っている人は、ケーブルカーでも使用できます。

私が座った後に、団体のグループが入ってきて、ケーブルカーは満員電車のようでした。
途中に歩道橋があったので、丘へ上がるルートは幾つもあるようです。

ケーブルカーでは時計塔より上に駅があります。
山頂駅のすぐそばにはレストランがあって、揚げ物の良いにおいがしていました。
写真でも、時計台が左の方に見えています。

ここから見る景色は、ムーアインゼル、ムーア川の対岸にある青いブツブツの建物の美術館クンストハウスや、 二つの塔が目印のマリアヒルファー教会も見えます。

景色を堪能したら、時計台の方へ歩いていきます。

シュロスベルク・ケーブルカーホームページ:Schlossbergbahn

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⑨ 時計塔 (Uhrturm)

グラーツのシンボルである時計塔です。

13世紀に建設された時計塔は、要塞の一部として使用されていました。
時計塔の中には入ることができませんが、当時は時計盤の上からグラーツ市内の中心部全体を見渡していました。

この時計は長針が時間を表して、短針が分を表している珍しい時計です。以前は長針しかなかったそうですが、後に短針が追加されたそうです。
遠くからでも見えるように大きな長針のみで、長針だけで大体の時間が分かるので短針はなかったそうです。

時計塔を後にして、丘からおりていきます。
シュロスベルク広場へ続く260段の階段で下りても良いし、遊歩道を少し歩いてからトンネルを歩いてシュロスベルク広場へ行っても良いし、トンネルの入り口を超えて遊歩道をそのまま歩いていくと、シュボルガッセの道と交差するので、そこからハウプト広場へ戻ることができます。

私は、ホーフベッカライのベーカリーからシュボルガッセ道を上っていき、そこからシュロスベルクの遊歩道へ入りました。すぐにトンネルの入り口があるので、そこを下ってシュロスベルク広場へ行き、ムーアインゼルを見てからケーブルカー乗り場へ行きました。
時計台をみてからは260段の階段を下りてシュロスベルク広場へ戻り、ハウプト広場へ行きました。

ハウプト広場の前の通りが、町に中心部のヘレンガッセ (Herrengasse) です。
色々なショップや武器博物館などがあります。

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⑩ グラーツ市 教区教会 (Stadtpfarrkirche)

ヘレンガッセ通りを歩いていくと、グラーツ市の教区教会 (聖血教区教会)があります。
バロック様式で建設されていましたが、19世紀末にゴシック様式で再建されています。
教会内部に入ると、正面にみえるステンドグラスが印象的です。戦争で破壊されたステンドグラスは1950年代にアルバート・バークル (Albert Birkle) が制作しました。

このステンドグラスはイエスの受難と復活が描かれています。祭壇に向かって左側のステンドグラスの下から4番目に、キリストを苦しめる者たちに、独裁者ムッソリーニとヒトラーが描かれています。

写真は鮮明に撮れていませんでしたが、なんとなくヒトラーはわかる気がします。

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⑪ カフェレストラン ELEVEN

教会を見学したあと、雰囲気が落ち着いているカフェレストランがあったので、ここで夕食にしました。

オーストリア料理のシュニッツェルは、カラッと揚がっていて美味しかったです。
バルカン料理の Pljeskavica (プレスカヴィツァ)はスロベニアやクロアチアで食べたことがありますが、塩、コショウとスパイスなどを混ぜたひき肉を焼いた肉料理です。
お肉の横に添えてあるジュベックライス(Djuvec Reis)は初めて食べました。
パプリカパウダーやパプリカを使ったアイヴァルソース (Ajvar) で味付けをしたライスです。
見た目よりはあっさりしてて、お肉ともよく合って美味しかったです。

カフェレストラン eleven ホームページ:eleven-graz

ここで午後からの半日観光が終わりました。
翌日の午前中は、もう一度グラーツの中心部を散策してから、ヘルツ・ジェス教会へ行きました。

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⑫ ヘルツ・ジェス教会 (Herz-Jesu-Kirche)

ヘルツ・ジェス教会へは車で行きましたが、ハウプト広場からは歩いて30分弱かかるので、トラムに乗っても行けます。
赤レンガと高い塔が印象的な教会です。ネオゴシック様式で1881年~1887年に建てられました。
教会の左側にある入り口らしき扉が閉まっていたので、教会前で一息ついているところ遊んでいる小さな子が扉の前へ行って、自動ドアを開けたり、閉めたりして遊びだしたので、中に入ることができました。諦めて教会を後にするところでした。

教会内部は広く、厳粛な雰囲気でした。
両サイドには礼拝堂が並んでいて、それぞれの礼拝堂に壁画があります。
この教会は塔が109メートルと高く、グラーツでは大きな教会の一つなので行ってみました。

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⑬ 聖レオンハルト教会 (Pfarrkriche St. Leonhard)

ヘルツ・ジェス教会から車で移動して、グラーツ病院の近くにある小さな教会へ入りました。

ロマネスク様式であった教会は15世紀に再建されていて、その後もバロック時代に塔を改修し礼拝堂を追加しました。19世紀後半にゴシック様式で再建したときに、以前のロマネスク様式の祭壇なのは撤去されたそうです。

1995年に教会内部の改修をしたので、現代的な空間になっています。
ステンドグラスから外の光が入ってきてるので明るいです。

教会を外側からみると中世の時代からある教会ですが、内部はイメージ(グラーツでみた同時期に建てられた他の教会の内部)とは違うのでインパクトがある教会でした。

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⑮ レストラン (3 Goldene Kugeln)

聖レオンハルト教会近くにあるレストランでランチをしたら、グラーツの旅は終了です。

気軽に入れるオーストリア料理のレストランに入りました。
平日はランチメニューもあります。

このレストランのシュニッツェル(カツレツ)は、大きさやお肉の種類(豚肉か七面鳥)、付け合わせを選ぶことができます。なのでシュニッツェルを食べたいところですが、別の料理にしました。

コルドンブルー (ハムとチーズのカツ)とパプリカのチキン煮にしました。
昨日に引き続きパプリカ料理。クセになりそうです。
コルドンブルーはチーズがたっぷり入っているので、お腹いっぱいになります。
次回来る機会があれば、パプリカのチキン煮とシュニッツェルで迷いそうです。

3 Goldene Kugeln ホームページ: 3goldenkugeln 

以上でグラーツの旅はおしまいです。
カフェレストランeleven近くの交差点の横断歩道がかわいかったので写真を撮ってしまいました。

次回からはイタリアに戻ります。

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