サン・マリノ (San Marino)

イタリアのリミニから約25キロほど内陸側(南西)へ行くとサンマリノ共和国があります。標高約740mのティターノ山の山頂付近にサンマリノ市があります。頂上付近に行くまでは、なだらかな丘にオリーブやブドウ畑を見ることができます。
イタリア北部は、フランスのナポレオンやオーストリア帝国などに侵略された歴史などがありますが、サン・マリノ共和国は侵略されたことがなく独立を保ち続けている最古の共和国と言われています。
2008年に「サン・マリノ歴史地区とティターノ山」が世界遺産に登録されました。ティターノ山の山頂付近にある歴史的市街、3つある塔と、麓にあるボルゴ・マッジョーレ (Borgo Maggiore) 地区が登録に含まれています。

サンマリノ共和国には消費税がありません。今回は、お土産を少し買っただけなので安いとはあまり感じませんでしたが、サンマリノ原産のオリーブオイルやワインなども売っていたので次の機会に購入したいと思います。
以前来たときは、切手収集をしてる友達にサンマリノの切手を買ってきてとリクエストされたので、郵便局で購入して喜んでもらえたことがあります。

ガソリンはイタリアよりも安いので、サンマリノから出る前に満タンにしました。

サンマリノ共和国とイタリアの国境は標識のみです。日本人の間隔でいくと、県境を越える感じです。
横断歩道は白色と青色なので、よく目立ちます。

サンマリノ神社

まずはサンマリノ神社へ行きました。
神社はファームステイのポデーレ・レジンニャーノ (Podere Lesignano) 内にあります。

サンマリノ神社は、鳥居横の立て看板に書いてあるように、2011年の東日本大震災の犠牲者たちを追悼するために建立され、天照大御神が祀ってあります。

SAN MARINO JINJA、LAGO(湖)の標識通りに進んで行くと、ブドウ畑の横に白い鳥居があります。
鳥居の後ろにあるシダレヤナギや、神社の横にある小さな池がより一層 神社の良い雰囲気を醸し出しています。

鳥居をくぐり、参道を歩いていくと、灯籠があり、本殿(社)があります。

お賽銭のコインはユーロばかりでした。私達のお賽銭もユーロを使いました。
社には手作り十字架(?)が2つ置いてありました。社の周りにオリーブの木もあり、日伊が融合してる感じがしました。

サンマリノ神社 ホームページ:Sanmarino Jinja

サンマリノ歴史地区

サンマリノ神社から歴史地区までは車で15分から20分かかります。

山頂付近で駐車場を探しますが、駐車場全てが満車でした。最終的に一番奥にあるパーキング7に停めることができました。オフシーズンに行ったのですが、夏休みに行けばすごい渋滞になるのではと思います。

サンマリノの城壁の門をこえるとホテル、レストラン、お土産屋などが並んでいます。
サンマリノの見どころは、政府議事堂 (Palazzo Publico)、サンマリノ大聖堂 (Basilica di San Marino) と3つの要塞です。

坂を上っていくと二手に分かれていて、右に行くと城塞へ、左に行くと政府議事堂やサンマリノ大聖堂方面にいけるので、まずは左側にのサンマリノ大聖堂に行きます。

サンマリノ大聖堂は、聖マリヌスに捧げられています。聖マリヌスは、クロアチア出身でキリスト教信仰のための迫害から逃れるためにティターノ山に逃げてました。その後、修道院や礼拝堂を建てました。大聖堂は19世紀に建てられました。

祭壇の下には、1586年に発見された聖マリヌスの遺物が保管されているそうです。
サンマリノ大聖堂の横にある建物が聖ピエトロ教会 (Chisa di San Pietro) です。サンマリノとサンレオのベットとされる二ッチがあるそうです。

教会に向かって左側の道を進んでいくと、広場とロープウェイ乗り場があります。
ロープウェイはこのサンマリノ駅と、ボルゴ・マッジョーレ駅を結んでいます。
ボルゴ・マッジョーレはサンマリノ共和国で2番目に大きな町で、町の歴史地区は世界遺産に登録されています。

私が訪れた日は、天気は良いものの強風のため、ロープウェイは運休していました。
ここからの景色はサンマリノはもちろん、リミニからアドリア海まで見渡すことができます。
写真では、影になっている辺りがボルゴ・マッジョーレです。

ロープウェイ乗り場の広場を政府議事堂方面に歩いていくと、カーヴァ・デル・バレストリエリ (Cava dei Balestrieri) 、という19世紀後半に使用されていた採石場跡があります。
現在は戦争記念碑となっていて、クロスボウ射撃のトーナメントやフェスティバルなどが開催されています。

道を歩いていると、植木鉢が風で飛ばされて目の前に落ちてきたりしました。お店の人も今日は滅多にない強風と言っていましたが、歩いていても風が強くて真っすぐ歩けませんでした。

採石場の横を通り抜けてリベルタ広場 (Piazza libertà) に来ました。この建物が政府議事堂 (Palazzo publico) です。夏の間は朝8時半から17時半まで30分ごとに衛兵交代を見ることができます。

この後は、要塞に行く標識に沿って歩いていきました。

サンマリノには町のシンボルにもなっている3つの要塞があります。
一番目のグアイダ要塞 (Rocca Guaita) 2番目のフラッタ要塞、別名チェスタ要塞 (Rocca Fratta,Cesta ) 3番目のモンターレ要塞の (Rocca Montale) があります。

ファーストタワーのグアイダ要塞は11世紀に建てられ、3つの要塞の中で一番古いです。
何度かの修復や増築ののち、15世紀に再建されています。当初は警備や防御の為に使われていましたが、その後一部を刑務所としても使用されていました。

ゴツゴツとした岩山の上に要塞の中心部が城壁で守られているようです。

セカンドタワーのフラッタ要塞(別名チェスタ要塞)は、ティターノ山の山頂付近にあります。
11世紀末に建てられ、衛兵たちの本拠地、刑務所として使用されていました。現在は武器の博物館として中世時代からの銃、鎧やクロスボウなどが展示してあります。

サードタワーのモンターレ要塞は、13世紀末に建てられた要塞で、3つの要塞の中では一番小さいですが、見張りをするのに最適な場所に建てらて重要な役割を果たしていました。
この要塞は一般公開はされてないので、外観をみるだけです。

この3つの要塞は、それぞれ歩いて10分ぐらいで行けます。前回来たときは2つの要塞を見学してからサードタワーまで歩きました。その後ファーストタワーまで戻って、もう少し進むとバール・ピアディネリア・ラ・カパンナ(Bar Piadineria la Capanna)があるので、お昼にピアディーナを食べました。絶景を見ながら軽食をとれるので、お勧めです。

バール・ピアディネリア・ラ・カパンナのFacebook : Bar Piadineria la capanna

この日は、強風で要塞の塔は閉鎖されているうえに、風が怖いと言い出した子供も一緒なので、歩いて3つの要塞に行くのを断念しました。

サードタワーであるモンターレ要塞以外の2つの要塞に入るのにはチケットが必要です。政府議事堂にも博物館があり、共通チケットもあるので詳しくはホームページで確認してください。


今回はサンマリノの歴史地区には2時間弱で切り上げましたが、飛ばされそうな強風で、落下物などもあって身の危険を少し感じながらの観光だったので、ある意味忘れられない旅になりました。

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