2年以上前になりますが、イタリアでは2018年1月より、財政削減のため、1セント、2セント硬貨の鋳造が中止されました。
1セント、2セント硬貨は、現金で買い物をする時に使いますが、小銭が必要な自動販売機や、駐車料金の支払機、切符販売機などでは使えません。
日本で1円玉を使う機会が少ないのと同じです。
中止された直後は以前と同じでしたが、最近ではスーパーマーケットでも、アロトンダメント (ARROTONDAMENTO) を始めた店舗もでてきました。
アロトンダメント (ARROTONDAMENTO)
アロトンダメントとは現金で支払いをする時に、セントの1の位が0か5になるように、切り捨て、切り上げをすることです。
(※ユーロの単位は1ユーロが100セントなので €5.32 の場合は5ユーロ32セントです。)
アロトンダメントを適用される場合、買い物の合計金額が€5.32 (5ユーロ32セント) だと、2セント切り捨てになり、€5.30 (5ユーロ30セント) になります。
同様に合計金額が€5.69 (5ユーロ69セント) だと、1セント切り上げて€5.70 (5ユーロ70セント) になります。
例)合計金額が€5.50(5ユーロ50セント) から€5.59 (5ユーロ59セント) の場合
€5.50 → €5.50
€5.51 → €5.50 (1セント切り捨て)
€5.52 → €5.50 (2セント切り捨て)
€5.53 → €5.55 (2セント切り上げ)
€5.54 → €5.55 (1セント切り上げ)
€5.55 → €5.55
€5.56 → €5.55 (1セント切り捨て)
€5.57 → €5.55 (2セント切り捨て)
€5.58 → €5.60 (2セント切り上げ)
€5.59 → €5.60 (1セント切り上げ)
スーパーマーケットによって導入されているところと、されていないところがあります。
アロトンダメントを実施している場合はレシートに記載されています。現金で購入する場合のみ適用されるので、クレジットカードやバンコマットなどで支払う場合は適用されません。
アロトンダメントを採用しているスーパーマーケットを利用した時のレシートです。

小計 (SUBTOTALE) が17.58ユーロです。
その下にブルーで囲んだ ARROTONDAMENTO +0.02 とあります。セントの位が58セントなので、2セント切り上げになり、最終合計金額 (TOTALE COMPLESSIVO) は、17.60になりました。
分かりやすく言い換えてみれば、合計金額が€17.58なのにアロンダメントが適用されたために2セント多く払った感じです。
いやいや。。。2セント廃止しなくていいから、お釣り欲しいです。。。
欲しいものを買うときに、1セントや2セントでも足りなかったら買えないですからねー。
とはいえ、2セント切り捨てで2セント少なく払う時もあるので、1回の買い物だけでなく、長い目でみると、トータル的には2セント多く支払った分と、少なく支払った分との差は少ないのかなと思います。
お土産屋さんで5.98ユーロのオリーブオイルを買った時に、6ユーロを出しておつりがなかったら、アロトンダメントを適用してるかもしれないので、レシートで確認してくださいね。
以前、ホームセンターのレジで、同じものを2度スキャンしてしまったみたいで、後で返金してもらいました。
バンコマットで支払いましたが、現金での返金でした。19.98ユーロの返金が20ユーロ (2セント繰り上げ) でプラスになって返金してもらったので、得した気分になったことがあります。
まだアロトンダメントを導入していないスーパーマーケット、チーズ屋、お土産屋、個人商店などたくさんあります。
地域によって違うと思いますが、現時点ではまだ導入していないお店の方が多い気がします。
先日もイタリア人とアロトンダメントについて話す機会があったのですが、まだ知らない人もいました。カードで支払う人が多いので、気付かないのかもしれません。
ということで、今回はアロトンダメントについて書いてみました。