イェーゾロ (Jesolo)

イタリアのヴェネト州のヴェネツィアからアドリア海沿いを東に30㎞ほど行ったところにイェ―ゾロという町があります。

イェ―ゾロはクリスマスの時期になると、クリスマスムード一色になります。

2022年11月26日から2023年1月8日までクリスマスマーケットが繰り広げられています。70店ほどのクリスマス雑貨の店やフードショップが集まっています。

クリスマスマーケットの他、氷のプレゼーピオ、砂のプレゼーピオもクリスマス期間を盛り上げています。(プレゼーピオはキリストの誕生の様子を表した模型のことです。)

今回は、氷と砂のプレゼーピオ、水族館と科学館に行きました。

氷のプレゼーピオ (Presepe di Ghiaccio)

イェ―ゾロのプリモマッジョ広場 (Piazza Primo Maggio) では、2022年12月3日から2023年1月22日まで第2回氷のプレゼーピオが開催されています。今回は、氷の彫刻家、フランチェスコ・ファラスコー二 (Francesco Falasconi) をはじめとしたチームで製作されました。

プレハブの建物の中には、長さ約14mのガラスケースが2つあり、常時12度に設定されています。1つは海の町のイェ―ゾロをテーマにした作品、反対側には伝統的なプレゼーピオ、キリストの降誕をテーマにした作品が並んでいました。

会場では曇っているガラスを頻繁に拭いてくれるのですが、すぐに曇るのとガラスなので反射するので写真が撮りにくいです。。。
繊細に造られた氷像に、カラーライト効果もあって、幻想的な雰囲気でした。

今回の氷のプレゼーピオのフライヤーです。
キリスト誕生とクリスマスの星(東方三賢者にキリストの誕生を知らせるベツレヘムの星)の氷像です。門の様な形になっているので、中心のクリスマスの星の重みで、少しでも溶けてきたら、星の重みで落ちてしまいそうです。。。

イェ―ゾロのプリモマッジョ広場から車で10分、海辺に近い場所にある水族館、Tropicarium Parkに移動します。隣にある大きな観覧車が目印です。
プリモマッジョ広場は、クリスマスマーケットやTropicarium Parkから離れているので、土日や祝日などの特定日には、40分毎にウィンタートレインが出ています。

トロピカリウムパーク (Tropicarium Park)

トロピカリウムパークは、爬虫類や両生類などがいるトロピカリウム (Tropicarium)、水族館のアクアリウム (Aquarium) 、ワニ、サメなどのいるプレデターズ (Predators) に分かれています。

まずは、一番スペースが大きいトロピカリウムに入りました。
爬虫類コーナーにイグアナや亀がいます。そのほかにもトカゲやカエルなどもいました。

小さいカエルやヤモリなどが、それぞれのケースの中で展示されています。
どこの水族館や動物園でも同じですが、子供達は一つずつケースをみて、どこにいるか見つけてから次のケースに進んでいました。

蝶が自由に飛び回っている部屋の一角には、蛹から羽化して成虫になる過程の蝶がいます。成虫になってからも、飛び立てるまで待機している蝶もいます。

トロピカリウムを見た後はアクアリウムに行きました。
メキシコサンショウウオや、フグなどの毒を持つ魚、淡水魚、ピラニアなどがいます。
水槽は10個もないので、すぐに全部の種類を見ることができます。

アクアリウムのあとは、プレデターズへ行きました。

5mを超える巨大なナイルワニは、子供達は見た瞬間に後ずさりしていました。、ミシシッピワニ、アルビノのシャムワニがいました。シャムワニは写真の奥の方に写っています。絶滅危惧されているシャムワニのアルビノ(遺伝子変異で色素の薄い疾患)で非常に珍しいワニです。

光が反射してしまいましたが、サメがいる水槽です。大きなサメはガラスの水槽の目の前を通ると迫力があります。
このプレデターズでは、サメが一番人気でした。
トロピカリウムの3つのコーナーを見た後はランチタイムです。

レストラン モレーナ (Ristorante MORENA)

トロピカリウムから歩いて5分、バフィーレ通り (Via Bafile) にあるレストラン・モレーナに行きました。

数家族と一緒に行ったので席が空くのを少し待ちました。
ここはイタリアンレストランでパスタや肉料理などもありますが、みんなピザを食べました。
1人1枚食べるのですが、みんな食べるピザが違います。マルゲリータを注文する時にモッツァレラチーズを増量する人もいました。

少しだけ食べ始めたティラミスですが、美味しかったです。

レストラン・モレーナ Facebook : Ristorante Morena

食事が終われば、トロピカリウムの向かいにある科学館に向かいます。

サイエンスファクトリー (La Fabbrica della Scienza)

科学館の料金は大人17ユーロ、子供12ユーロ(2023年1月現在)でした。トロピカリウムとサイエンスファクトリーの両方に行く場合は共通チケットを購入すると少し安くなります。家族チケットにすると、さらにお得になります。

展示コーナーは、振り子の作用、滑車のシステムなど色々な物理や科学を体験できます。地震の揺れや、火山噴火の様子を説明したり、風の風力など、体験できるコーナーもあります。
写真にあるのは、海、川や火山などを作ると、標高や地形に合わせて色が変わります。

大人にも大人気のバーチャルリアリティーのコーナーです。
ゴッホの星月夜の絵の世界、宇宙、東京の街中に行ったりすることができます。
このコーナーだけ人が溢れていました。

人が集まると係員の人が雷や静電気などを起こす実験をしていました。
髪の毛にも静電気を起こして、逆立てるコーナーもありました。

サイエンスショーやマジックショーもしていました。

最後のコーナーは、家の家具が上下すべて逆さまになっています。キッチンだけではなく、応接室、ベッドルーム、トイレやシャワー室まで逆さまになっています。ここで撮った写真を逆さ向けにすると、面白い写真がとれます。

このコーナーを見てから出口に向かいました。

サイエンスファクトリーホームページ: La Fabbrica della scienza

イェ―ゾロの砂のプレゼーピオ (Jesolo Sand Nativity)

2022年12月9日から2023年2月5日まで、イェ―ゾロのブレーシャ広場 (Piazza Brescia) で砂のプレゼーピオが開催されています。
今回のテーマは”平和” です。オープニングセレモニーには、ウクライナのキエフから司教がやってきて平和の祈りを捧げています。

10作品を世界11ヶ国から集まった15人の彫刻家によって製作されました。

入口から入ってすぐにある、平和の象徴である鳩がオリーブの枝をくわえて、ノアの箱舟に戻ってくるシーンの彫刻です。
入口に置くことで、今回のテーマが平和であることを強調しているようです。

左側(1枚目)は、エルサレムの街です。
エムサレムは、キリスト教、ユダヤ教とイスラム教の聖地です。背景はエルサレム旧市街にある、ローマ軍が第2神殿の外壁を破壊して遺跡として現存している嘆きの壁や、エルサレム旧市街の岩のドームです。生活する人達は、キリスト時代をイメージしたものです。

真ん中(2枚目)の写真は、1219年にアッシジの聖フランチェスコがエジプトのスルタン・アル・マリク・アル・カーミルとの歴史的な出会いのシーンです。この会談から10年後にエルサレムの和平協定が結ばれ、対話によって実現した最初の和平協定だそうです。

右側(3枚目)の写真は、レオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐です。
有名な作品を砂の彫刻で繊細に再現しているので、見入ってしまいました。

次はキリストの降誕です。キリストの誕生には、天使が歌声で”地に平和があるように”と宣言しました。背景は左側が無傷の都市、右側が破壊された都市です。戦争に抑圧されている国に、早く平和が戻ってくるようにと、希望のメッセージが含まれています。

どの作品も、平和をテーマに製作されています。
砂の彫刻は砂が乾いてしまうと崩れてきそうなので、どの様に維持しているのかなと思います。

砂のプレゼーピオ 公式ホームページ: Jesolo Sand Nativity

年末年始のクリスマスシーズンには、クリスマスを題材にした展示ですが、夏の間にも砂の彫刻が展示されるので、イェ―ゾロ近くに来ることがあれば、是非立ち寄ってほしいと思います。

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