ブログのトップバッターは、今年の4月に行ってきたマッジョーレ湖 (Lago Maggiore) です。
マッジョーレ湖はイタリアの夏の避暑地の1つです。オフシーズンで人は少なかったですが、北欧の方が多かったと思います。4月とはいえ夜は肌寒かったので薄手のコートを着ていましたが、北欧の人達は半袖でいるので、体感温度の差をひしひしと感じました。

ミラノ中央駅からスイス鉄道に乗りました。
行き先はイタリアのマッジョーレ湖で、ユーロシティで約1時間、イタリアの国鉄トレニタリア (Trenitalia) の普通電車でも1時間10分で目的地のストレーザ (Stresa) に着きます。

スイス鉄道のユーロシティは、ストレーザ、ドモドッソラ (Domodossola) に停車した後、国境を越えてスイスのジュネーブ方面へ行きます。
今回は、所用で電車を手配してもらったのでユーロシティに乗りましが、ミラノからストレーザに行くの場合は、トレニタリアのローカル電車でも快適に行けます。
車窓からマッジョーレ湖が見えてきました。
今回はマッジョーレ湖のボッロメーオ諸島の観光拠点になるストレーザに1泊、ストレーザより少し北側にあるバヴェーノ (Baveno) に1泊しました。
マッジョーレ湖 (Lago Maggiore)
マッジョーレ湖はアルプス山脈の南側に位置し、イタリアのロンバルディア州、ピエモンテ州、そしてスイスのティチーノ州にまたがっている南北に約68㎞の細長い湖です。この地域では一番大きい湖なので、マッジョーレ湖と呼ばれたそうです。イタリア語でマッジョーレとは一番大きいという意味がです。
イタリア全体では、マッジョーレ湖は2番目に大きくて、一番面積の広い湖はガルダ湖 (Lago di Garda) です。避暑地でも有名なコモ湖 (Lago di Como) は3番目に大きな湖です。
一泊目はストレーザ駅から歩いて10分にある Grand Hotel Bristol に宿泊しました。
部屋からはマッジョーレ湖が見渡せて、最高のロケーションです。

ホテルから湖畔を歩いて遊覧船乗り場に向かいました。

湖に浮かぶイゾラ・ベッラ (Isola bella) は湖畔から近い位置にあるので、遊歩道からも宮殿にある階段状になっているバロック庭園までよく見えます。
アルプス山脈を背景に島全体が美しいです。
マッジョーレ湖 遊覧船
マッジョーレ湖の遊覧船乗り場はマルコーニ広場 (Piazza Marconi) の「NAVIGAZIONE LAGO MAGGIORE」と書いてある建物にあります。切符売り場の隣にはインフォメーションもあるので、そこで簡単なマップをもらいました。
ホームページでも時刻を確認することができますが、乗り場近くにも次の出発時刻と行先が表示されています。


15時10分発の、イゾラ・ベッラ、イゾラ・スーペリオーレ (イゾラ・デイ・ペスカトーリ)、バヴェーノ、イゾラ・マードレを経由してパッランツァ (Pallanza) へ行く便に乗りました。
マッジョーレ湖遊覧船の公式ホームページ:NAVIGAZIONE LAGOMAGGIORE
ボッロメーオ諸島
ボッロメーオ諸島は、マッジョーレ湖にあるイゾラ・ベッラ (Isola bella)、イゾラ・マードレ (Isola Madre) 、イゾラ・デイ・ペスカトーリ (Isola dei Pescatori) 、イゾリーノ・ディ・サンジョバンニ (Isolino di San Giovanni) とスコッリョ・デッラ・マルゲーラ (Scoglio della Malghera) から成り立っています。

写真中央少し上にある、岩のような小さな島がスコッリョ・デッラ・マルゲーラです。その左側がイゾラ・デイ・ぺスカトーリで、右側がイゾラ・ベッラです。イゾラ・ベッラの後方に見えるのがイゾラ・マードレでです。
写真では見えにくいですが、イゾラ・マードレ右後方、対岸近くにあるのがイゾリーノ・ディ・サンジョバンニです。
ボッロメーオ諸島は16世紀から17世紀にかけてミラノを拠点にしているボッロメーオ家がイゾラ・マードレとイゾラ・ベッラを買い、宮殿や庭園を建設しました。
イゾリーノ・ディ・サンジョバンニも、ボッロメーオ家が所有していて宮殿が建っていますが、一般公開されていません。
ストレーザやバヴェーノからは遊覧船で、イゾラ・ベッラ、イゾラ・マードレとイゾラ・デイ・ぺスカトーリの3島を訪れることができます。
イゾラ・ベッラ (Isola bella)
ストレーザから遊覧船に乗って約5分で、イゾラ・ベッラの船着場に到着です。



イゾラ・ベッラは、ボッロメーオ諸島で最も美しい島だと言われています。
元々は漁師の村と岩場だけの小さな島でしたが、1632年からカルロ三世が妻のイザベッラのために建設を始めたボッロメーオ宮殿 (Palazzo Borromeo) と10段の階段からなるバロック庭園があります。
4階建ての宮殿内は、絵画や豪華な装飾品が飾られています。地下には海をテーマにした石や貝殻で装飾された自然の洞窟があります。

この島の名前の由来は妻のイザベッラからで、当時はイゾラ・イザベッラと呼ばれていましが、今ではイゾラ・ベッラと呼ばれています。
イタリア語でイゾラ・ベッラは美しい島です。

ボッロメーオ宮殿は島内の大部分を占めていますが、遊覧船の乗り場近くには、レストラン、バール、お土産屋などがあります。
小さな教会、聖ヴィットーレ・マルティーレ教会 (Chiesa di San Vittore Martire) もあり、ボッロメーオ宮殿と同じ17世紀に建てられています。宮殿を建てるにあたって、古代の教会が取り壊され、シンプルな教会が建設されたと言われています。
次の遊覧船の時間まで、ジェラートを食べたり、お土産を見たりしました。
イゾラ・デイ・ぺスカトーリ (Isola dei Pescatori)
イゾラ・ベッラから遊覧船で約5分で、イゾラ・デイ・ぺスカトーリに到着です。

イゾラ・デイ・ぺスカトーリは、イゾラ・スーペリオーレ (Isola Superiore) とも呼ばれている細長い島です。大きさも長さが350m程なので、島の端から端まで歩くことができます。

この島もイゾラ・ベッラと同様、元々は漁師の村でした。
道は細長く、お店やレストランがあります。
世界的にも珍しいと言われている、淡水湖にある有人島です。
島の北側の湖畔に行くと、遊歩道みたいな感じでベンチが並んでいます。行った日は穏やかな天候だったので、そよ風が気持ちよかったです。
島の南側に行くと、スコッリョ・デッラ・マルゲーラと、その後ろにイゾラ・ベッラを見ることができます。
4月の平日だったので観光客が少なく、レストランも閉まっていて、バールだけ営業していました。この島にはホテルもあるので、遊覧船の最終便が出発すれば、宿泊客のみの島でゆっくり過ごすのもいいかもしれません。

イゾラ・マードレ (Isola Madre)
今回は訪れることが出来なかったのですが、イゾラ・マードレはマッジョーレ湖の中では一番大きな島です。
1500年代にボッロメーオ家が、イゾラ・マードレの温暖な気候に注目し、柑橘類やぶどうの栽培を始めました。そして1800年代にフルーツ畑や植物、木や花に植え変わっていき、そして今では8ヘクタールにも及ぶ大きな庭園に広がったそうです。
マッジョーレ湖の3島は、宮殿やバロック庭園があるイゾラ・ベッラ、昔からの漁師の村のイゾラ・デイ・ぺスカトーリ、そして自然に囲まれたイゾラ・マードレと、そろぞれの島に特徴があり、遊覧船に乗って3島をゆっくり訪れるのも、素敵な旅になると思います。
ボッロメーオ 公式ホームページ: Terre Borromeo site Web Ufficiale
イゾラ・マードレとイゾラ・ベッラは、春、夏、初秋にオープンしています。2019年は3月22日から10月20日まで、2020年は3月20日よりオープンです。それ以降の年は、公式ホームページで確認してください。
次回もマッジョーレ湖の続きです。