4日目以降はそれぞれが行きたいところをあげていって、その中からいくつか行ってきました。メジャーな観光地からは少し外れているかもしれませんが、行って良かったと思うところばかりでした。
私がリクエストした場所は、聖ジョバンニ・イン・ラテラーノです。
ローマ市内のgoogle map
⑰ ポポロ広場
⑱ コロンナ美術館
⑲ 聖ジョバンニ・イン・ラテラーノ
⑳ スカーラ・サンタ
㉑ サン・クレメンテ聖堂
(ローマ動物園)
⑰ ポポロ広場 (Piazza del Popolo)


ポポロ広場は、スペイン広場からバブイーノ通り (Via Babuino) を歩いて10分ぐらいで行けます。バブイーノ通りには、色んなお店もあるので、ウインドーショッピングしながら歩くと、すぐにポポロ広場に着きます。地下鉄で行く場合は、フラミニオ駅をでて、ポポロ門をくぐると広場です。古代ローマ時代からあった城門は16世紀に再建され広場の外側の部分はミケランジェロ、17世紀には広場の内側の門をベルニー二が制作しました。
門をくぐると、広場で一番古いサンタ・マリア・ポポロ聖堂 (Basilica di Santa Maria del Popolo) があります。1099年にローマ皇帝ネロの墓 ( ドミティアヌスの墓 ) の跡地に建てられました。
サンタ・マリア・ポポロ聖堂は閉まっていて中に入れませんでしたが、有名な作品がたくさんあります。
チェラージ礼拝堂 (Cappella Cerasi) には、カラバッジョの「聖パウロの回心」と「聖ペテロの磔刑」の2作品があります。キージ礼拝堂 (Cappella Chigi) はラファエッロが設計しました。半球のクーポラのモザイクもラッファエッロ自身のデザインで制作されました。1655年からはベルニーニが大聖堂の未完成部分を完成させました。
ダン・ブラウンの「天使と悪魔」に登場した聖堂です。
ポポロ広場の中心には、堂々とそびえ立つ古代ローマのフラミニオ・オベリスクが目に入ります。
北側から見てオベリスクの左側にあるのが、聖マリア・イン・モンテサント聖堂 (Basilica di Santa Maria in Montesanto)、右側にあるのが、聖マリア・デイ・ミラーコリ (Chiesa di Santa Maria dei Miracoli) 教会です。両教会ともベルニーニの監督のもと17世紀に建築されました。
二つの教会の間に通るのがコルソ通り (Via del Corso) でヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂があるヴェネツィア広場まで延びています。 左側の聖マリア・イン・モンテサントの東側にある通りはスペイン広場まで続いているバブイーノ通りです。右側の聖マリア・デイ・ミラーコリ教会の西側はリペッタ通り (Via di Ripetta) でテヴェレ川方面に伸びています。



聖マリア・イン・モンテサント聖堂は、以前から日曜日のミサに芸術家、音楽家を招待したり、コラボレーションをしていたので、「芸術家の教会 (Chiesa degli Artisti)」とも言われています。
右側のマリア・デイ・ミラーコリ教会は、聖母マリアがテヴェレ川から子供を救う絵にちなんで名付けられた「奇跡の聖母」の複製を祀るために建設されました。
この二つの教会はよく似ていますが、よく見ると鐘楼の形が違います。教会内部やクーポラは聖マリア・イン・モンテサントは楕円形の形をしていて、聖マリア・デイ・ミラーコリ教会は円形です。

広場のテヴェレ川側には、泉や河川の神のネプチューンの噴水があります。反対側には女神ローマの噴水があります。
女神の両脇にテヴェレ川とアニエーネ川の像が並んでいます。女神像の上に見えるのが、ピンチョの丘 (Pincio)の展望台です。
展望台へはサンタ・マリア・ポポロ聖堂の横の階段を上って行くことができ、テラスからはポポロ広場から続くローマの景色を見ることができます。
余談ですが、ピンチョの丘は古代ローマの中心地から少し離れているので、ローマの7つの丘の1つではありません。
⑱ コロンナ美術館 (Galleria Colonna Museo e Pinacoteca )
ヴェネツィア広場から歩いて5分のところにあるコロンナ美術館です。全予約制で金曜日、土曜日が開館日です。
金曜日はガイドと一緒にまわるガイドツアーのみで、土曜日は自由に見学できます。

庭と美術館が見学できるショートコースと、庭、美術館とイザベッラ王女の住居を見学するフルコースがあります。
コロンナ美術館は、コロンナ家の個人の宮殿で、コロンナ家から教皇になったマルティス5世はこの宮殿を住居としていました。

17世紀には有名な建設家、美術家に依頼して煌びやかな宮殿やギャラリーが完成しました。
今回はショートコースにしたので、イザベッラ王女の住居は見学しませんでしたが、住居では豪華な広間が見学できるそうです。
イザベッラ王女はコロンナ家のマルカントニオと結婚し、ローマの社交界で主要な役割を果たした人物の一人です。当時の豪華な美術品が展示されている住居は、ホームページのイザベッレ王女の居住区でバーチャルで見ることができます。


庭からベッリカの間に入っていくと、天井にフレスコ画が描かれています。
16世紀に活躍したイタリア人画家のミケーレ・トッシーニ(通称ミケーレ・ディ・リドルフ Michele di Ridolfo) の作品などが展示されています。この美術館には沢山の絵画が展示されていますが、何故かミケーレのこの二つの作品に目がいって、見入ってしまいました。
ギャラリー大広間に続く階段には、1849年フランス軍がコロンナ宮殿近くにあるクイリナーレ宮殿(教皇の住居)を狙って発射した砲弾が着弾したままになっています。
コロンナ美術館の見どころの一つが、1702年に完成した約40mほどの長さがあるギャラリー大広間です。1571年のレパントの海戦でトルコ軍に勝利した事を祝う大広間です。この海戦で教皇庁艦隊司令官をしていたマルカントニオ2世コロンナの生涯のエピソードなどが、この広間の装飾の絵に描かれています。
そして、ローマの休日の最後の記者会見のシーンが、このギャラリー大広間で撮影されています。
このコロンナ・ギャラリー大広間は、圧巻としか言いようがないです。

ギャラリー大広間を通り抜けると、美術品で装飾した各部屋があります。

風景画の間には、黒檀と象牙の浅浮き彫りで作られた家具があります。制作期間29年の浅浮き彫りは、キリストの生涯のシーンや、ミケランジェロとラファエッロの作品が象牙で彫られています。中央にあるのがシスティーナ礼拝堂にあるミケランジェロの最後の審判が繊細に彫られています。
この他にも教皇が使用していた部屋など、素晴らしい装飾がされた広間を見ることができます。
コロンナ宮殿のホームページにも作品などが日本語でも詳しく説明されています。
コロンナ宮殿ホームページ:Galleria Colonna (日本語)
⑲ サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ大聖堂 (Basilica di San Giovanni in Laterano
サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ大聖堂は、3日目に訪れたサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂と同じく、ローマの四大バジリカの1つです。四大バジリカは、この二つのバジリカとサン・パオロ・フォーリ・ムーラ大聖堂と、バチカンにあるサン・ピエトロ大聖堂です。



古代ローマの7つの丘の1つ、チェリオ (Celio) の丘に建っているこの大聖堂は、4世紀に救世主キリストに捧げられたバジリカとして建設されました。初期のキリスト教のバジリカの中で最も古いそうです。
地下鉄のサン・ジョバンニ駅から歩きましたが、大聖堂前のサン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ広場で集会が行われていたので混雑していました。
大聖堂の正面中央、約7mある十字架を掲げたキリスト像が印象的です。
大聖堂は896年の地震、1308年、1360年の火災などで、再建、修復が繰り返されています。
17世紀は内装が大幅に改装され、身廊の柱には、キリスト使徒の大理石像を設置したり、金色の木製の天井、床などを再建、修復しました。
祭壇の周りも、金色に光るモザイクや、シボリウム、フレスコ画など、とても豪華です。
大聖堂の西側にある、ラテラーノ宮殿前にある広場には、ラテラーノのオベリスクがそびえ立っています。ローマに13本ある古代のオベリスクの中で一番高く、土台部分を合わせると約45mあります。紀元前15世紀にエジプトの神殿で使われていたもので、357年にローマに持ち込まれています。

大聖堂サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノからほど近い場所にある、スカーラ・サンタも見逃せません。
⑳ スカーラ・サンタ (Scala Santa)
サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂の道路を挟んだ向かい側にスカーラ・サンタがあります。スカーラ・サンタは聖なる階段のことです。
伝説によると、イエス・キリストが磔刑の前に尋問された広間に行くために登ったのと同じ階段だそうです。西暦326年にローマに運ばれたと言われています。


5つある階段の真ん中、写真にある赤い台がある階段が、スカーラ・サンタです。この階段は信者の方が祈りながら膝をついたまま(ひざまづいたまま)28段ある階段をのぼっていきます。私が行った時も、祈りながら、ゆっくりのぼっている方がいらっしゃいました。
入口から入って右側にある階段が、足を使って階段を上る人用で、左側にある階段が下りてくる人が使う階段です。
階段を上がって右側にサン・シルヴェストロ礼拝堂 (Oratorio di San Silvestro in Palatio) があります。16世紀に古い礼拝堂が取り壊され、新しくこの礼拝堂が建てられました。フレスコ画で装飾されていて、静かで厳粛な空間でした。
ここから隣へ進むと、サン・ロレンツィオ・イン・パラティオ教会、9世紀よりサンタ・サンクトラム (Santa Sanctorum)と呼ばれている教皇の私的な礼拝堂だった場所があります。サンタサンクトラムは、神聖な場所とされ、キリスト教の遺物などが保管されています。教皇の祭壇の下には、遺物を納めた箱があって1521年以来、1902年に聖アグネスの頭部の調査の為、1905年は遺物箱の中にある品々の調査の為に開けられた2回のみで、それ以降は開けられていません。



このスカーラ・サンタとサンタ・サンクトラムは、ローマ滞在中、印象に残る訪問地の1つになりました。
スカーラ・サンタ公式ホームページ:Scala Santa
㉑ サン・クレメンテ聖堂 (Basilica di San Clemente)
スカーラ・サンタから地下鉄のサン・ジョバンニ駅へ戻っても良いのですが、ラテラーノのオベリスクがある広場から、サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ通り (Via San Giovannni in Laterano) の下り坂を下りていくと、コロッセオに行けます。


下り坂を歩いていると、サン・クレメンテ聖堂があったので、入ってみました。
この建物は3層になっていて、一番上にあるのが、12世紀に建てられた聖堂です。祭壇の上にあるドーム状のモザイクには、キリストと聖母マリア、福音記者ヨハネが描かれています。フレスコ画には、聖クレメンテの生涯のエピソードが描かれています。
この上部にある聖堂は、4世紀に建設された古代の聖堂の屋根を取り除き、基礎部分を利用して、その上に新しく建てられました。地下にある聖堂には、8、9世紀のフレスコ画を見ることができます。
地下聖堂の下には、古代ローマ、1世紀に建てられた家や造幣局の一部や、ミトラ教(太陽神、ミトラス神を信仰する宗教)の遺跡があります。
1857年以降、1世紀の建築物、4世紀の地下聖堂が発掘され、現在も発掘調査は続いています。
一番上にある12世紀に建てられた聖堂は無料で見れますが、発掘された下2階は有料です。
ホームページで予約や、バーチャルで見ることができます。
サン・クレメンテ聖堂ホームページ : Basilica di San Clemente
ローマ動物園 (ビオ・パルコ) Bioparco di Roma
子供のリクエストは、ローマ遺跡や大聖堂より動物園です。
ボルゲーゼ公園の北側にある、1911年にオープンしたビオ・パルコです。
テルミ二駅から910番のバスに乗って行きました。

入口を入ったところのテーブルで、ガイドの案内でまわるツアーの整理券を配っていたので、整理券をもらって一緒に見ることにしました。時間になると子供が8人ぐらいと、保護者やカップル20人ぐらい集まりました。全員の子供の名前を聞いて、子供達に質問をしながら動物の説明をしていました。
サファリの様に広くもなく、日本の都会の動物園と同じような感じです。



子供達が大好きなペンギン、キリン、ライオン、トラ、ゾウ、カンガルーなどもいるので、楽しんでみていました。
動物園に行った日はデモ行進をしてたみたいで、帰りのバスがグーグルマップと違う道を通って行くので焦りました。住宅街を通り抜けたあと、路線上に戻ってきました。
ローマ動物園 ホームページ: Bioparco di Roma
とりあえず、これでローマはおしまいです。
今回はローマに6日間いたので、ゆっくり見れたと思います。
ローマの四大聖堂の1つ、サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂 ( Basilica di San Paolo fuori le Mure) は、テルミ二駅から地下鉄Bラインでコロッセオから4駅先のバジリカ・サン・パオロ駅 (Basilica San Paolo) から歩いて行ける場所なので行きたかったのですが、今回は行けなくて残念でした。次の機会があれば行ってみたいと思います。
今回はお昼も夜もレストランで食事することが多かったのですが、食事をしたレストランにはローマ風ニョッキがなかったので食べれませんでした。ネットで検索するとホームメイドのニョッキがあるレストランもあるので、次の機会にローマでローマ風ニョッキを食べてみたいです。
最後にローマには2日間しか自由時間がない弾丸ツアーの人は。。。
ローマ 2日間 弾丸ツアーのアイデア
1日目
ナヴォーナ広場 → サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会 → パンテオン → ヴィットリオ・エマヌエーレⅡ記念堂 → (カンピドーリョ広場) → ランチタイム → フォロ・ロマーノ → コロッセオ (→ サン・クレメンテ聖堂 → サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂 → スカーラサンタ)
2日目
バチカン市国・サン・ピエトロ大聖堂 → バチカン美術館(ランチ)→ ポポロ広場 → スペイン広場 → トレビの泉 → (クイリナーレ ※夏期期間なら夕方18時からの衛兵交代が見れるかも。曜日、時間を確認して下さい)
コロッセオ、バチカン美術館で希望の予約時間がとれたら、2日で主要観光地がまわれます。
私も初めてローマに来たのはツアーだったので2日間の滞在でした。
時期は気候の良い季節がいいですが混雑しています。ローマには、1月、3月、4月、7月に行きましたが、夏休みシーズンの7月はどこに行っても人が多かったです。
寒くて荷物も多くなりますが、1月のクリスマスホリデーが終わってからイースタホリデー前ぐらいまでが、観光客が少ないので美術館や観光地もゆっくり見ることができると思います。