イタリア北西部にあるピエモンテ州の州都トリノはイタリアの自動車メーカーのフィアットの本拠地であり工業で栄えた都市です。また13世紀~19世紀に存在していたサルデーニャ王国の首都だったので、その当時に建設された王宮、宮殿、城などが、「サヴォイア王家の王宮群」として1997年に世界遺産として登録されています。
トリノでは2006年に冬季オリンピックが開催されました。サッカークラブのユヴェントスの本拠地もトリノです。
トリノには自動車関連の博物館、エジプト博物館、王宮、宮殿など見どころがたっぷりあります。
トリノのGoogleマップ
① サン・フィリッポ・ネーリ教会 (Auditorium Oratorio di San Filippo Neri)
② カステッロ広場 (Piazza Castello)
③ サン・カルロ広場
④ ピスタ500 (Pinacoteca Giovanni and Marella Agnelli e Pista 500)
⑤ レ—ジョ劇場
⑥ エジプト博物館
⑦ カリニャーノ宮殿
⑧ サン・ジョヴァンニ・バッティスタ大聖堂
⑨ コンソラータ教会 (Santuario della Consolata)
⑩ カフェ・アル・ビチェリン (Caffé al Bicerin)
⑪ メルカート・チェントラーレ (Mercato Centrale Torino)
⑫ グラン・マードレ・ディオ教会 (Chiesa Della Gran Madre di Dio)
⑬ 聖マリア・デル・モンテ教会 (Chiesa di Santa Maria del Monte dei Cappuccini)
⑭ トリノ自動車博物館
⑮ モーレ・アントネリアーナ (国立映画博物館)
⑯ ボルゴ・メディエヴァーレ (Borgo Medievale)
⑰ パラティーナ門
⑱ トリノ王宮
トリノ+ピエモンテカード
トリノ+ピエモンテカードは、トリノとトリノ周辺の博物館、宮殿などに入場できるカードです。
24時間、48時間、72時間と120時間のカードがあります。
今回は4日間の滞在で、王宮、エジプト博物館、映画博物館、自動車博物館に行く予定だったので、72時間カードを購入しました。最終的にはこの4つの施設の他にも、宮殿と博物館に入ったので全ての施設に半額ぐらいで入った計算になります。
トリノ+ピエモンテカードは公共交通機関(バス、トラム、メトロ)は含まれていませんが、割引価格で48時間や72時間のチケットを購入することができます。
トリノ+ピエモンテカードホームページ:Turin-card
オンラインで購入すると便利ですが、トリノの中心部にあるピアッツァ・カステッロ (Piazza Castello) にあるインフォメーションオフィスでトリノ・ピエモンテカードを購入することができます。
今回の旅はクリスマス期間中だったので、クリスマスの24日午後、25日、26日が休館になる施設もあるので、開館時間に合わせた日程になりました。
① サン・フィリッポ・ネーリ教会
ピアッツァ・カステッロへ向かっている途中にある教会へ入りました。

トリノで最大規模の大きさのサン・フィリッポ・ネーリ教会は、17世紀後半に建設が計画されました。何度も工事は中断し、完成したのは19世紀になってからだそうです。

この教会に隣接する講堂(礼拝堂)は、2015年に修復工事が完了し、イベントやコンサートなどに使用されています。
クリスマス期間中だったので、プレゼーピオ (Presepio) が展示してありました。
プレゼーピオはキリストの降誕の様子を表した模型です。クリスマスシーズンには多くの教会でプレゼーピオが飾られます。

この教会内のプレゼーピオは実物大ぐらいの大きさでリアルでした。12月23日に行ったので、キリストはまだ生まれてません。(籠の中にキリストはいません)

② カステッロ広場 (Piazza Castello)
カステッロ広場はインフォメーションポイントがあるので、ここでトリノカードを購入しました。クリスマス期間中のミュージアムの営業時間の一覧表をもらえたので、計画を立てなおしました。
今回は予定通りにいきません。

広場の北側には2日目、4日目に訪れる予定のトリノ王宮やサン・ジョヴァンニ・バッティスタ大聖堂があります。
広場の東側にはマダマ宮殿 (Palazzo Madama)があります。17世紀から18世紀にかけてサヴォイア家の二人の夫人(ヴィットーリオ・アメデーオⅠ世の公妃とカルロ・エマヌエーレ2世の2番目の妃)が住居として使用していました。現在は美術館になっています。

宮殿の反対側には、要塞として使われていた古代ローマ時代の2つの塔を拡張したのがアカーヤ城 (要塞)です。バロック様式の宮殿の部分と中世の城の部分が融合されているので、珍しい建物だと思います。

マダマ宮殿ホームページ:Palazzo Madama
サン・カルロ広場 (Piazza San Carlo)
トリノの中心部にあるもう一つの大きな広場のサン・カルロ広場にきました。
17世紀にサヴォイア公のカルロ・エマヌエーレ2世に依頼された建築家カルロ・ディ・カステッラモンテ (Carlo di Castellamonte) の設計で広場の建築が始まりました。
広場の中心には、鎧で武装したサヴォイア公のエマヌエーレ・フィリベルト (Emanuele Filiberto) の騎馬像があります。
広場にはカフェ・トリノやカフェ・サンカルロなどの有名な老舗があるので、休憩を兼ねて寄ってみるのも良いと思います。

トリノには1706年のトリノの戦いと1799年にナポレオン占領時にうけた砲弾が残っている場所があります。
サン・カルロ広場でも、砲弾が壁に埋まっています。

サン・フィリッポ・ネーリ教会の外観の写真の右側の上の方にも砲弾が埋まっています。

サン・カルロ広場の南側には双子の教会、サン・カルロ・ボッロメーオ教会 (Chiesa di San Carlo Borromeo) とサンタ・クリスティーナ教会 (Chiesa di Santa Cristhina) があります。
この2つの教会は17世紀にサン・カルロ広場が造られた時期に建てられています。
サンタ・クリスティーナ教会は工事中で、サン・カルロ・ボッロメーオ教会は、お昼の時間帯で閉まっていたので、中に入れませんでした。
ピスタ500 (Pista 500)
トリノ中央駅から地下鉄に乗って約11分でリンゴット (Lingotto) 駅に着きました。
当初の予定では、リンゴット駅近くにある自動車博物館と同日に行きたかったのですが、ピスタ500は12月24日と25日は休館日なので、23日に行くことにしました。
この建物は自動車メーカーのフィアット(FIAT) の老巧化で閉鎖された工場を、1989年にイタリアの建築家レンツォ・ピアノ (Renzo Piano) の案で再開発された商業施設です。現在はホテル、劇場、映画館、ショッピングセンターや美術館になっています。

今回はジョヴァンニとマレッラ・アニェッリの絵画のギャラリー (Pinacoteca Giovanni and Marella Agnelli) と併設されているピスタ500へ行ってきました。
リンゴットビルの屋上にあるピスタ500は、フィアットのテストコースとして使用されていました。防御壁は1.5mで、最高速度は70Km/時だったそうです。

当時の自動車工場は1階から組み立てが進むにつれて、スロープで上の階へあがっていき順に自動車を組み立てていたそうです。



1994年にレンツォ・ピアノが設計したラ・ボッラ (La Bolla) と呼ばれる半球体の屋上会議室とヘリポートが建設されました。

絵画ギャラリーもレンツォ・ピアノの設計で屋上に建てられました。
クリスタルの宇宙船のイメージだそうです。
屋上にはベンチなどもあり、トリノの景色をみながらゆっくりできました。

絵画ギャラリーの多くの作品は、フィアットの創始者ジョヴァンニ・アニェッリとジョヴァン二の孫ジャンニの妻で絵画収集家でもあったマレッラが個人で所有していた作品が寄贈されました。
フィアットカフェの横には木製の初期のフィアット500が展示されています。
フィアット500の初代は1936年頃だそうです。
現在も同シリーズでEV専用車などがでています。

リンゴットに行った日は晴れていて、テストコースも歩くことができたのでよかったです。
ピナコテカとピスタ500のホームページ:Pinacoteca Agnelli

少し時間が早かったのですが、リンゴットのフードコートで軽く軽食をとってトリノ駅まで戻ってきました。
レ—ジョ劇場 (Teatro Regio)
一旦ホテルに戻ってから、カステッロ広場にあるレージョ劇場へ行きました。
18世紀に建てられたレ—ジョ劇場は1936年に火災で焼失しましたが、1973年に再建されています。劇場の正面は元の建築のまま残っていてるので、ユネスコ世界の登録施設の一つとなっています。

今回はレ—ジョ劇場でバレエの「ドン・キホーテ」を鑑賞しました。
初めてオーケストラの演奏を聴きながらクラシックバレエをみました。劇場内の雰囲気に圧倒されつつも楽しく観ることができました。

レ—ジョ劇場ホームページ: Teatro Regio
翌朝、ホテルで朝食を食べに行くと、ドン・キホーテに出演していたバレエ団の人達がたくさんいてびっくりしました。。。
トリノ2日目はエジプト博物館からです。
