イタリアのフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の州都トリエステは、イタリアの北東部にあり、隣国スロベニアとの国境があります。
トリエステに知り合いがいるので、何度か滞在する機会がありました。
トリエステ周辺には魅力的な町がたくさんありますが、まずはトリエステからスタートです。
トリエステのGoogleマップ
① ルテラーナ教会 (Chiesa Luterana)
② カナル・グランデ (Canal Grande)
③ 聖アントニオ・ヌオーヴォ教会 (Chiesa di Sant’Antonio Nuovo)
④ 聖スピリドン セルビア正教会 (Chiesa di San Spiridone)
⑤ 聖ニコロ教会 (Chiesa di San Nicolò del Greci)
⑥ イタリア統一広場 (Piazza unità d’Italia)
⑦ モーロ・アウダーチェ (Molo Audace)
⑧ トラットリア カプレーゼ (Trattoria Caprese)
⑨ ローマ劇場 (Teatro Romano)
⑩ サン・ジュスト大聖堂 (Cattedrale di San Giusto Martire)
⑪ サン・ジュストの丘
⑫ 勝利の灯台 (Faro della Vittoria)
⑬ トラットリア アル ファーロ (Trattoria Al Faro)
⑭ ミラマーレ城 (Castello di Miramare)
⑮ グロッタ・ジガンテ (Grotta Gigante)
オーストリアの雰囲気をもつ町並み トリエステ
トリエステはローマ帝国、東ローマ帝国 (ビサンツ帝国)の支配下にあり、8世紀にはフランク王国の支配下に入りました。12世紀にはヴェネツィア共和国と対立する自治体になりました。
ヴェネツィア共和国とは敵対関係が続き、1382年からオーストリア帝国の保護下に入りました。

トリエステは内陸にあるオーストリア帝国の唯一の港となり貿易の中心地になり経済が発展しました。
経済の発展とともに、乗客や貨物の輸送のために1857年に鉄道、駅がオーストリア・ハンガリー帝国によって建設されました。
スロベニアの首都リュブリャーナ、オーストリアのウィーン、グラーツなどを結ぶ路線があったそうです。

第一次世界大戦後にイタリア王国に併合され、1919年にイタリア国鉄の管轄になりました。
第二次世界大戦後にイタリアとユーゴスラビア間で領土問題の紛争が起こりましたが、1954年にイタリア領土になりました。

トリエステ中央駅から町の中心部へはバスに乗っても良いですが、歩いて行ける距離なので教会などを見ながら歩いて中心地へ向かいます。
① ルテラーナ教会 (Chieda Luterana)
トリエステが自由貿易港(外国貨物や船舶が自由に出入りでき、貿易の促進を目的とする港)で、ドイツ人の商人や官僚が多数トリエステに在住していたため、ドイツ発祥のキリスト教の教派の一つ、ルター派の教会が1870年、ドイツのネオゴシック建築で建てられました。

写真では上部が切れてしまいましたが、鐘楼は尖塔になっていて、50メートルの高さがあります。
教会内部は、水、金、土、日曜日の16時から19時まで拝観できるそうです。
何度か前を通りましたが、拝観時間外ばかりでした。。。

② カナル・グランデ (Canal Grande)
18世紀に建設されたテレジア―ナ地区 (Borgo Teresiano) にあるカナル・グランデ (大運河)は、船が町の中心部まで行き、荷物の積み下ろしができるように建設されました。

建設当時の運河は正面にある聖アントニオ教会の辺りまであったそうですが、1934年に埋め立てられ、現在は聖アントニオ広場になっています。
③ 聖アントニオ・ヌォーヴォ教会
(Chiesa di Sant’Antonio Nuovo)
1828年に以前建っていた教会を取り壊し、同年にスイス系イタリア人の建築家ピエトロ・ノービレ (Pietro Nobile) の設計によって建設が始まり、1849年に献堂されました。

外観の正面は6本のイオニア式柱と、屋根の上に並んでいる6体の聖人の彫刻が印象的です。トリエステの守護聖人の聖ジュストは左から3番目です。
教会内は広々としていて、祭壇の上はドームになっています。
祭壇の後ろにあるフレスコ画は1836年にセバスティアーノ・サンティ (Sebastiano Santi) によって描かれた「イエスのエルサレムへの凱旋入城」です。

ミサが始まる15分前でしたが、たくさんの人が着席してて、私達もミサに参加してきました。
聖アントニオ・ヌオーヴォ教会ホームページ: Chiesa di Sant’Antonio Nuovo
④ 聖スピリドン セルビア正教会 ( Chiesa di San Spiridone)
トリエステが自由貿易港である背景から、1750年にはセルビア系、ギリシャ系の商人が定住していました。そこでギリシャ、セルビア系宗教共同体によって、1751年に聖堂の建設が始まりました。

このギリシャ、セルビア系宗教共同体での聖体礼儀はギリシャ人司祭のみが執り行っていました。そこでセルビア人達はセルビア人司祭がいないことに不満を抱きました。1781年に儀式はギリシャ語とセルビア語の司祭が交互に執り行うことになりました。
ギリシャ人はこの決定に不満を持ち、1782年4月に正式にセルビアとの共同体を解消しました。
聖堂は地滑りの多い土地に建てられていて、ドームが傾いたり壁が割れてきたので、1861年に取り壊されました。後に建築家カルロ・マチャキ―二 (Carlo Maciachini) によって再建され1869年に完成しました。
内部は豪華に装飾されています。
祭壇近くには、イコノスタシスと言われる東方キリスト教において教会の身廊と聖域を隔てるイコンや宗教画で飾られた壁面があります。

ドームの中心部には、全能者ハリトリス (全能のキリスト)が描かれています。全能者ハリトリスは、左手に聖書を持ち、右手の形は正教会の司祭が祝福するときの形だそうです。
ドームの周囲には聖人や使徒が描かれています。

聖スピリドン セルビア正教会ホームページ:Chiesa di San Spiridone
⑤ 聖ニコロ教会 (Chiesa di San Nicolò del Greci)
1782年にセルビアとの共同体を解消したギリシャ人は、1784年からギリシャ正教会のみの教会の建設を始めました。
聖二コラオスと三位一体の神 (トリニティ) に捧げられていて1795年に完成しました。

写真では見にくいですが、18世紀末に制作されたイコノスタシスがあります。
側壁には、1852年にイストリア出身の画家チェザーレ・デッラクア (Cesare Dell’Acqua) が制作した洗礼者ヨハネの荒野での説教などの絵画で装飾されています。

祭壇上にある十字架はギリシャ十字架です。十字の縦横の長さが同じなのがギリシャ十字架の特徴です。
天井には「栄光のキリストと聖人たち」が描かれていて、1821年から1823年にかけて制作されています。
教会内は全面豪華に装飾されていて圧巻です。

セルビア正教会とギリシャ正教会を見学しましたが、両方の正教会の祭壇近くにイコノスタシスがあるので豪華に見えます。
キリストの3大宗派、カトリック、プロテスタント、正教会がありますが、カトリックの聖アントニオ・ヌオーヴォ教会、プロテスタントのルター派のルテラーナ教会、正教会の聖スピリドン・セルビア教会と聖ニコロ・ギリシャ教会があり、自由貿易港で国際的であったトリエステらしい一面を見ることができます。
⑥ イタリア統一広場 ( Piazza unità d’Italia)
トリエステの中心地にあるイタリア統一広場は、西側は海に面している大きな広場です。
19世紀のハプスブルク家の時代(オーストリア・ハンガリー帝国時代)に広場は現在と同じ長方形の形になり、広場を囲んでいる建物が建設されました。

広場の奥には1873年から1875年に建てられたトリエステ市庁舎があります。
前回行った時は、市庁舎で結婚式が行われていて、ライスシャワーでお祝いしているところを通りがかりました。

広場の中心には四大陸の泉があります。アジア、アメリカ、アフリカ、ヨーロッパ大陸(河)の特徴を表現した彫像があります。下にある彫像はアフリカで、当時はナイル川の存在が不明だったので顔が覆われています。
夜になるとライトアップされます。
夏は広場でコンサートやイベントが行われています。
9月中旬の20時半に通った時は、ライトアップされていて幻想的でした。

⑦ 恋人たちの桟橋 モーロ・アウダーチェ (Molo Audace)
1740年にトリエステ港近辺で沈没したオーストリアの船、サン・カルロ号にちなんで、モ―ロ・サンカルロという名前の桟橋が1751年に完成しました。当時は95mだった桟橋が徐々に延長されて、現在と同じ246mになりました。

オーストリア・ハンガリー帝国時代は、この桟橋(モーロ・サンカルロ)に旅客船や商船が停泊し、世界中からの貨物、商人、旅行客などが、この桟橋を利用していたそうです。
第一次世界大戦後、トリエステはイタリアに併合され、イタリア海軍で最初にこの桟橋に入港したのは駆遂艦アウダーチェ (Audace) でした。1922年にこの船を記念して桟橋の名前がモーロ・アウダーチェと呼ばれるようになりました。
その後、商船、旅客船などは他の地域の港に移行され、現在のモーロ・アウダーチェは観光客や地元の人達の散策の場になっています。
この桟橋からも統一広場や聖ニコロ教会がよく見えます。

⑧ トラットリア カプレーゼ (Trattoria Caprese)
ランチは統一広場の近くにあるレストランへ行きました。港らしい内装です。12時半に行き予約無しで入ることができました。


イタリア料理のレストランで、パスタ、ピザ、魚、肉料理が食べれるレストランです。
今回はピザのカプリチョーザとフィッシュ&チップスを食べました。


イギリスで食べるフィッシュ&チップスとは違った感じですが、サクッとしていて美味しかったです。ナポリピザは美味しくて、ピザの耳もフワフワでした。
ランチに満足した後は、トリエステの散策を再開します。
