タルヴィージオから、イタリアとオーストリアの国境を越えてドブラッチ自然公園 (Dobratsch Nature Park) に行ってきました。
ドブラッチはオーストリアのケルンテルン州にあるヴィラック(フィラハ・Villach)の西側にあります。
タルヴィージオから車で30分ほど行くとヴィラック・アルペン・ロード (Villach Alpine Road) があります。通行料を払ってアルペン・ロードを上っていきます。15分ぐらいで終点のドブラッチ自然公園前の駐車場に着きました。通行料金は、普通車で18.50ユーロ (2020年夏) でした。
ドブラッチ自然公園 (Dobratsch Nature Park)
駐車場から登山口に向かうと、ドブラッチ自然公園のマップがありました。
登山ルートは途中から二手に分かれています。
子供でも安心に歩ける道と、南側の崖近くも通る登山道があります。
どちらにしても、長い道のりです。。。


この周辺で発掘された色々な岩石や、腹足綱の巻貝のような化石が展示してあります。
2億3000万年以上前、地質時代のラディニアン期は、この辺りも海でした。
登山道で化石を見つけられたらラッキーです。
少し歩くと、ゲートがあります。牛を放し飼いにしているので、犬は一緒に連れていくことはできません。(ちなみに牛とは遭遇していません)
いつも利用してるロープウエイやリフトがないので、今日は登山靴を履いて歩きます。
山道は、すこし滑りますが広くて歩きやすいです。



山道を1時間以上歩いていると、やっと頂上付近にあるアンテナが見えてきました。
まだまだ遠いです。
立ち止まって景色をみたり、チョコレートでエネルギー補充をしました。
アンテナが近くに見えてきました。
朝の10時半に駐車場を出発して、アンテナ付近に着いたのが12時20分でした。子供も一緒のゆっくりのペースで何度も休憩しながら2時間ぐらいで頂上付近まで行けます。
振り返ってみると、長い道のりを歩いたのがわかります。


途中で2手に分かれました。
道幅が広い北側ルートと、道が細く、崖近くも通る南側ルートです。
小さい子供や、崖の近くを通るのが怖い人は北側ルートです。


高所恐怖症でなく、崖の近くも落ち着いて歩けるなら南側のルートで登って、北側のルートを使ってもいいと思います。
5年以上前に南側のルートで登ったことがありますが、足を踏み外したり、こけたら落ちるのかなと思う場所が数か所ありました。
南側ルートと北側ルートで二手に分かれて登ってきましたが、アンテナ付近で合流しました。この高さ112mのアンテナ(テレビ送信機)は標高2115mの場所に1971年に建てられました。
ギプフェルハウス (Gipfelhaus)
頂上に行く前に、アンテナの隣にあるギプフェルハウスでランチタイムです。
ギプフェルハウスは太陽光を設置、利用していて、下水処理はバイオテクノロジーで処理しているそうです。

オーストリアにいるので、メニューもドイツ語と英語で記載されています。
外国に行くには飛行機(船)に乗って行ってたのに、車で1時間で国境を越えてドイツ語の地域に行くことは、不思議な感じがします。

ポテトフライとフランクフルトソーセージは、子供はみんな大好きですよね。
ソーセージが2本なので、ボリュームがあります。



オーストリア風餃子のフライシュヌーデル (Fleischnudel) は、ザワークラウトの上に盛り付けてあり、ベーコンと細ネギを刻んだものが散りばめられています。ザワークラウトは少し酸っぱくて苦手な人もいますが、はまりそうなぐらい美味しいです。
ソーセージには、付け合わせにザワークラウトと西洋わさびがついています。
食後のデザートは、オーストリア名物シュトゥルーデル (Strudel) です。アップルパイです。
生クリームと一緒にいただきます。
カロリーが気になりますが、いっぱい歩いたので、気にせず食べました!
思ったよりも甘さ控えめでした。

山を登って昼食を済ませましたが、まだ頂上にたどり着いていません。
もう少し歩きます!
Dobratsch(ドブラッチ山)山頂

アンテナが建っている所が標高2115m、昼食をとったギプフェルハウスは標高2145m、今から行くドブラッチ山の頂上は2166mなので、あと少しで頂上です。

頂上に近づくにつれて、歩きにくいゴツゴツとした道になります。
ギプフェルハウスから10分もかからずに頂上にたどり着くことができました。

頂上からは360度のパノラマが見渡せます。
山頂より下側の雲に隠れている部分もありましたが、イタリア、スロベニアとオーストリアのアルプスを一望することができました。
ヴィンディッシュ礼拝堂 (Windische Kapelle)
頂上の隣にヴィンディッシュ礼拝堂があります。
礼拝堂に行くには、急な坂なので気をつけております。


ヴィンディッシュ礼拝堂は、1690年に建てられました。
礼拝堂入口の扉の上のフレスコ画は2007年にヘルガ・ドラムル (Helga Druml) が描いたブラックマドンナ(黒い聖母)だそうです。

マリア・アム・シュタイン教会 (Kapelle Maria Am Stein)
マリア・アム・シュタイン教会は、ギプフェルハウスより少し上にあります。1692年~1693年に木造建築で建てられましが、1853年にレンガ造りに再建されました。
伝説では、建設前に聖母マリアの出現(聖母マリアが人々の前に現れる出来事)があったそうです。。。



教会前からの景色です。雲より高い所にいます。
こちらからの景色も絶景です。
子供が一緒の場合は、しっかり手をつないでいないと転げ落ちそうです。雲を触りたくて走っていってしまいます。。。

マリア・アム・シュタイン教会からギプフェルハウスに戻り、アンテナの前を通って下山します。
ゆっくり歩いて1時間半ぐらいで駐車場付近まで下山しました。
ロスストラッテン公園 (Erlebnisspielplatz Rosstratten)
駐車場近くのレストランの横に、ロスストラッテン公園があります。
いっぱい歩いたのにパワーが残っている子供は、まだ走り回っています。。。
滑り台、トンネルやターザンロープなどで楽しんでいました。


ロスストラッテン展望台 (Aussichtspunkt Rosstratten)
駐車場の北側にロスストラッテン展望台があります。
ここには、大きな石のオブジェが4個あります。
石それぞれの真ん中にラインがあります。
このラインの位置が、夏至と冬至の日の出と日没の方角だそうです。

展望台からもスロベニア、オーストリアのアルプスの山々が一望できます。
スロベニアの最高峰である、標高2864mのトリグラウ山 (Triglav) も見えます。


夕方の18時頃に駐車場まで戻ってきました。
ドブラッチ自然公園を満喫した一日でした。
ドブラッチ自然公園 公式ホームページ:Naturpark-dobratsch