前回に引き続き、リニャーノ・サッビアドーロの砂のプレゼーピオです。
カインとアベル
創世記の第4章のカインとアベルです。

エデンの園から追放されたアダムとエヴァに子供ができました。兄のカインと弟のアベルのお話です。
農夫になったカインと、羊飼いになったアベルは神に捧げものをすることになりました。神はアベルの捧げものを気に入り、カインの捧げものには、目を留められませんでした。
アベルに嫉妬したカインは、アベルを殺してしまいました。
神はカインにこれからどんなに土を耕しても実は出来ず、地上をさすらうだろうと言われました。この土地を追い出されたら、自分が誰かに殺されと恐れたカインに、神はお前を殺したものには7倍の報いを受けることになると言って、カインを殺させないようにしました。
なぜ、カインの捧げものに目を留められなかったのか、色々なサイトで創世記で検索すると、分かりやすく説明しているサイトがあります。
この砂の彫刻ではカインがアベルを指さして、なぜ神が自分の捧げものに見向きもしなかったのか理解できず、アベルに抗議してるように見えます。
ノアの洪水
アダムの子孫、ノアの話で、創世記の第6章と第7章にあります。
世界に悪が広がってきたので、神は生き物を取り去ること(絶滅)を決心され、ノアに箱舟を造ってノアの家族と、すべての生き物の雄と雌を箱舟に入れるように言われました。神は40日の間、雨を降らせて、ノアと箱舟にいたものだけが生き残りました。

ノアの洪水のシーンです。
怒り、憤りなどが表現されているように荒々しい波が印象的です。
ノアの箱舟も高々と打ち上げられています。
このノアの洪水のその後ですが、水は150日後に減ってきて、箱舟はアララト山(トルコ東にある5137mの山)の上で止まったそうです。
バベルの塔
バベルの塔は創世記の第11章にあります。
世界中の人は、同じ言語で話していました。彼らは塔を建てて天に届かせようとしました。
彼らを止めるには、神は互いに言葉が通じないようにすれば良いと考え、彼らの話す言葉をバラバラにしてしまいます。神の思惑通り塔を建てるのをやめて、言語ごとにそれぞれ別の場所に散っていきました。

この砂像は、ウイーンの美術史博物館にあるブリューゲルのバベルの塔と、ロシアのエルミタージ美術館にあるオランダの画家、レンブランドの放蕩息子の帰還の2つの作品の融合です。
放蕩息子の帰還の場面はルカによる福音書の15章にあります。放蕩に身を持ちくずして財産を使い果たした息子は貧困に陥り、父の元に再び帰ってきます。自分の過ちを認めた息子を温かく迎える父親です。
神によって建設中止になった未完成のバベルの塔と、放蕩息子の帰還を温かく迎える父親。
この融合の意味を考えていますが、わかりません。。。

最後はキリスト降誕のシーンです。
私は、今回の砂像のなかで、このキリストの降誕が一番良かったと思います。
いろんな作品を見てる中で、大きな手に温かく守られているような気がするこの作品にホッすることができました。
後方にある母のマリアと父のヨセフの穏やかな表情も素敵だと思いました。
リニャーノのクリスマスマーケット
リニャーノのクリスマスマーケットは約20のお店がでていました。

エビやイカのフライ、ハンバーガー、ホットワインなど屋台とクリスマスのオーナメントや、クリスマス用のテーブルクロスなどが売っているお店も並んでいます。
ブタペストのケーキも売っています。



メルカートから少し離れた場所に、サンタクロースの家もあり、一日に1回だけですが、サンタクロースが登場します。
サンタクロースがクリスマスマーケット内を歩いているところを見つけた子供達は、クリスマスプレゼントのリクエストをしていました。
サンタクロースは「クリスマスには、あなたの家に行くので、パネットーネを一切れ置いといてね!」と言っていました。
今回のランチは、クリスマスマーケットで食べ歩きしてもよかったのですが、寒かったのでクリスマスマーケットの入口にあるレストラン Ristorante Sapio に入りました。町の中心地を歩いてみましたが、オープンしているレストランがこのレストランと海のテラスだけでした。

マルゲリータにオリーブがのっているピザは子供用に注文しました。
何も言ってないのに、食べやすいように切ってから持ってきてくれました。
大人でも、切ってくださいって言えば、8等分にカットして持ってきてくれます。

私はカルボナーラにしました。
イタリアではレストランで料理をシェアする人はほとんどいません。自分が食べたい料理を注文します。ピザを食べに行く時も、一人1枚ピザを注文します。ピザも大きいので食べきれないので、ピザの耳だけを残す人もいます。
レストラン ホームページ URL: Ristrante Sapio
初めてリニャーノの砂のプレゼーピオを見に行きましたが、今回は創世記を題材にされているということで、帰ってきてから本棚の奥に隠れていた聖書の創世記の部分を読みました。バベルの塔や、ノアの箱舟など、なんとなく聞いたことがあったのですが、どんな物語なのかは知らなかったので、良い機会だったと思います。
聖書は、10年以上前にミラノに行った時に、日本語でミサをされるルチアーノ神父より購入することができました。少し読んだままになってました。。。
ルチアーノ神父は、現在もミラノで日本語ミサをされてるようです。