ローマ観光二日目です。
初日に沢山歩いたので疲れが残っていますが、今日も頑張って歩きます。
ローマ観光2日目の日程
ローマ観光2日目はトレヴィの泉からスタートです。
⑧トレヴィの泉
⑨クイリナーレ宮殿
⑩スペイン広場
⑪コロッセオ
⑫フォロ・ロマーノ
⑧ トレヴィの泉 (Fontana di Trevi)
トレヴィの泉はコロッセオと同様、有名な観光地の一つです。
有名なのが泉に背を向けて目を閉じてコインを投げ入れると。。。という言い伝えです。
1枚投げ入れるとローマに帰ってくることができ、2枚投げ入れると大切な人と永遠に一緒にいられることができ、3枚投げ入れると恋人や妻、夫と縁を切ることができると言われています。
私はまたローマ旅行をしたいので、コインを1枚投げてきました。
古代ローマには水を供給するローマ水道が11本あります。その内の一つがヴィルゴ水道と呼ばれていて、トレヴィの泉がその終端になっています。
16世紀に当時の教皇が建築家で彫刻家のジャン・ロレンツィオ・ベルニーニ (Gian Lorenzo Bernini) に教皇の住居でもあったクイリナーレ宮殿から見下ろせ、バルベリーニ宮殿 (Palazzo Barberini) の近くに美しい噴水と広場の建設を依頼しましたが、資金難や戦争の為、中央の彫刻もされないまま封鎖され、ベルニーニの計画も白紙になりました。
現在のトレヴィの泉は、1732年にコンクールが開催され、建築家の二コラ・サルヴィ (Nicola Salvi) の作品が選ばれて1762年に完成しました。
ポーリ宮殿 (Palazzo Poli) が背景になっています。噴水の中央に、貝の形をした戦闘用馬車にのっているのが、海神のオケアノスです。馬車は暴れている海馬と、穏やかな海馬に引かれています。これは嵐や穏やかな海の様子を表しているそうです。





トレビの泉の向かい側には、17世紀に再建された聖ヴィンチェンツィオと聖アナスタージオ教会 (Santi Vincenzo e Anasasio a Fontana di Trevi) があります。
この教会はクイリナーレ宮殿(ローマ教皇の離宮)に近く、教皇が死亡した時に腐敗を防ぐために体内から内臓などを取り出したものを、この教会で保存したそうです。祭壇の下にある地下の礼拝堂には、1590年に亡くなったシクストゥス5世から1903年に亡くなったレオ13世まで22人の教皇のものが保存されているそうです。これらの教皇はそれぞれ別の教会に埋葬されています。
⑨ クイリナーレ宮殿 (Palazzo del Quirinale)
聖ヴィンチェンツィオと聖アナスタージオ教会の前の道を少し歩き、ダタリア通り (Via della Dataria) の坂を上っていくとクイリナーレ宮殿に行けます。
ローマの7丘の一つであるクイリナーレ丘にある宮殿です。ローマ教皇の離宮(別荘)として1585年に完成しました。1870年からはイタリア国王、1946からはイタリア共和国の大統領官邸です。現在の大統領は第12代目で、セルジオ・マッタレッラ (Sergio Mattarella) です。

朝の10時過ぎに着いたのですが、衛兵の交代があったみたいです。夏の期間は午後6時に衛兵の交代があるようです。
今回は見ることができなかったのですが、8月以外の月初めの日曜日にカラビニエリのコラッツィエリ (corazzieri) の衛兵交代があります。

コラッツィエリは、カラビエリの騎馬隊で大統領を警備しています。
この騎馬隊は身長は190㎝以上で身体能力が優れていて、武道、護身術、射撃など様々な厳しい訓練を受けた特殊部隊です。衛兵交代の時は、馬のたてがみが付いたヘルメットと胸に鎧のようなものをつけています。クイリナーレ宮殿の公式サイトのアーカイブやコラッツィエリの兵舎のガイドツアーのページでコラッツィエリの動画をみれます。コラッツィエリの衛兵交代は、数日前にアーカイブで告知されます。
クイリナーレ公式ホームページ:Palazzo del quirinale
⑩ スペイン広場 (Piazza di Spangna)
トレヴィの泉からは10分、クイリナーレ宮殿からは15分歩いてスペイン広場に行きます。
トレヴィの泉からスペイン広場の約100m手前に、ミニャネッリ広場 (Piazza Mignanelli) があり、イマコラータの記念柱 (Colonna dell’Immacolata) がそびえ立っています。
この記念柱は、無原罪の御宿りの教義に捧げられています。この教義は聖母マリアが母アンナの胎内に宿った時から原罪の汚れを持つことはなかったという教えです。(原罪とはアダムとエヴァが神に背いて禁断の木の実を食べたことで、アダムの子孫の人間は生まれながらに罪を負うこと)


土台の大理石には受胎告知、聖ヨハネの夢、聖母戴冠、教義の公布の彫刻があります。柱は古代ローマ人が使用していた大理石で造られていて、1777年に聖マリア・デッラ・コンチェツィオーネ修道院(Monastero di Santa Maria della Concezione nel Campo marizio) で、修道院拡大のための発掘調査時に発見されました。1856年に教皇ピウス9世が無原罪の宿りの教えを正式に宣言したのを記念して、この柱が使用されたそうです。この柱を上げる時に220人の消防士がサポートしたそうで、毎年12月8日の無原罪の御宿りの祝日は柱の上の聖マリアに敬意を表して、ローマの消防士がはしご車を使用して花輪を捧げています。

スペイン広場の中央には、ピエトロ・ベルニーニとジャン・ロレンツィオ・ベルニーニの親子が制作した、舟の形をした噴水、バルカッチャ (Barcaccia) があります。
スペイン広場と階段の頂上にあるトリニタ・デイ・モンティ教会 (Chiesa della Trinita di Monti) を結ぶスペイン階段があります。
トリニタ・デイ・モンティ教会は、ナヴォーナ広場近くにあった、サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会同様、フランスの教会です。16世紀に建築された教会は鐘楼が2つあります。写真を見ると、教会、オベリスクとスペイン階段が一体化してるように見えます。
教会内には17の礼拝堂があり、そのうちの一つ、ルクレツィア・デッラ・ローヴェレ礼拝堂 (Cappella di Lucrezia della Rovere) にはダニエレ・ダ・ヴォルテッラ (Daniele da Volterra) の被昇天のフレスコ画が描かれています。ヴォルテッラのキリストの降架もこの教会で見ることができます。


トリニタ・デイ・モンティ教会ホームページ:Chiesa della Trinita di Monti
スペイン広場のバルカッチャからスペイン階段と反対側にのびるコンドッティ通り (Via dei Condotti) は、ブランド店が並んでいます。この通りにはディオール、プラダ、ブルガリ、カルティエ、アルマーニ、エルメスなどの店舗が並んでいます。コルソ通りを超えるとフェンディの本店もあります。

スペイン広場には、シャネル、ドルチェ&ガッバーナ、ヴェルサーチのお店があります。
お店をチラッと外から見ながら、広場をもう一度みて、地下鉄のスパンニャ (Spangna) 駅に向かいました。テルミ二 (Termini) 駅でBラインに乗り換えてコロッセオまで行きます。
コロッセオとフォロ・ロマーノは入場する?外観だけ見る?
地下鉄Bラインのコロッセオ駅から地上に出ると、目の前にコロッセオがあります。
コロッセオはローマ帝国時代(西暦80年)に建設された円形闘技場で、外側から見るだけでも壮観です。
コロッセオの周囲を歩くと、現存する最大のローマの凱旋門であるコンスタンティヌスの凱旋門 (Arco di Costantino) が見えてきます。コンスタンティヌスがマクセンティウスに勝利したことを記念して西暦315年に建設されました。
コロッセオと凱旋門のツーショット、ローマに来たなら外せない景色です。



コロッセオとヴィットリオ・エマヌエーレ2世の記念堂の間がフォロ・ロマーノです。記念堂があるヴェネツィア広場からコロッセオまでを結ぶ道のフォリ・インペリアリ通り (Via dei Fori Imperiali) から、フォロ・ロマーノを見渡せます。フォロ・ロマーノはローマ帝国時代の町の中心地を発掘した遺跡です。
時間がない時、ちょこっとローマの雰囲気を味わえれば良いかなという人には、外観だけ見ても十分見応えがあると思います。
⑪ コロッセオ (Colosseo)
2022年に行った時は、コロッセオ前でQRコードを使ってオンラインで入場券を購入しました。
コロッセオのホームぺージからオンラインで入場券を購入する場合はコチラで最新情報を確認して下さい。私は24時間有効のコロッセオ、フォロ・ロマーノとパラティーノの丘が見学できるチケットを購入しました。
オーディオガイドも日本語バージョンがあるので歴史を振り返りながら見学するのも良いと思います。


事前にY&CO Parco Colosseo の無料アプリをダウンロードしてから、日本語で簡単な説明を聞きながら(読みながら)まわりました。



コロッセオは建設された当時から中世までは、フラウィウス円形闘技場 (Anfiteatro Flavio) と呼ばれていて、中世からはコロッセオと呼ばれるようになりました。闘技場では、6世紀までは剣闘士の戦い、狩猟、有名な戦いの再現などのショーが行われていました。その後コロッセオ内にサンタ・マリア・デッラ・ピエタ・アル・コロッセオ教会 (Chiesa di Santa Maria della pieta al colosseo) が建設されました。コロッセオ内で命を落とした人達を祀る礼拝堂です。教会は二枚目の写真の十字架がある辺りにあります。
現在は地下室の屋根が保存されなくなったので、コロッセオの地下部分がよく見えるようになっています。剣闘士や動物たちが戦いの前にいた部屋や闘技場に続くエレベーターなどがあったそうです。今では、考えられないような戦いがたくさん行われていました。コロッセオの上部からは、聖フランチェスカ修道院、聖マリア・ノヴァ修道院を見渡すことができます。
コロッセオ内見学は、コロッセオにある切符売り場でどこかに時間の空きがあれば入場チケットを買うことができます。インターネットで事前に入場チケットを買うことも出来ますが、切符売り場同様、希望の日にちや時間に入場できるチケットが売り切れていることがあります。
ローマパスで入る方法もあります。
ローマパスは48時間と72時間有効の2種類があり、公共交通機関も利用できます。
コロッセオや博物館や遺跡も見学できますが、始めの1か所 (72時間有効なら2か所)の施設がローマパスで入る事ができますが、それ以降に訪れる施設では割引料金で入場できます。
ローマパスでコロッセオに入場する場合は、ローマパス枠での予約が必要です。
またバチカン市国の美術館やクーポラへの入場料はローマパスは含まれていません。詳しくはローマパスのホームページで確認して下さい。
⑫ フォロ・ロマーノ (Foro Romano)
紀元前は湿地帯だったフォロ・ロマーノがあるこの場所に、水を排水する下水道を建設、埋め立て後、ローマの政治の中心地となりました。その後何世紀にもわたって議事堂など政治的建造物、神殿や大聖堂などが、建てられました。

6本の円柱がある6柱式のポルチコがある建物は、アントニヌスとファウスティナ神殿です。紀元前141年に建てられた皇帝と皇后を祀る神殿です。
その隣にある円筒の建物が、4世紀に建てられたとされるロムルスの神殿です。6世紀には教会として使用されていました。

3本の柱だけ残っている遺跡はカストルとポルックス神殿です。神殿は紀元前5世紀に建設されましたが、現在残ってる柱は共和制ローマ末期に再建されたものです。神殿の後ろ側に見えるのがパラティーノの丘にあるテラスです。この丘からフォロ・ロマーノを見渡すことができます。
写真中央上には203年に建てられたセプティミウス・セウェルスの凱旋門が見えます。小さく感じますが、高さは24mあります。中央にある広場がフォロ・ロマーノ広場で、フォカスの記念柱(写真では凱旋門の横前)が建っています。608年に東ローマ帝国の皇帝フォカスに敬意を表して建てられました。この記念柱がフォロ・ロマーノに建てられた最後の建造物です。

正面ある大きな建物が312年に建てられたマクセンティウスの公会堂です。ローマの七丘の一つであるヴェリアの丘に建てられています。建物の大きさは100m×65mと大きな建物でしたが、現在は建物の北側のみが残っています。この公会堂は古代ローマの中心地(フォロ・ロマーノ)の外側にあります。

紀元前753年から始まった古代ローマは、476年に皇帝ロムルス・アウグステゥルスの退位で幕を閉じました。その後も都市として機能していましたが、この地域はのちに埋め立てられ牧草地となりました。18世紀から発掘調査が行われ現在に至っています。
今回は携帯にY & C Parco Colosseo の無料アプリを見ながら見学したので、少し時間がかかりましたが、約2000年前の古代ローマにタイムスリップした気分になりました。
ラ・マトリチャーナ (La Matriciana)

夕食は、ローマのテルミニ駅近くにある1870年にオープンしたレストラン、ラ・マトリチャーナに行きました。ローマに詳しい友人のお勧めのレストランの一つです。
予約せず行きましたが、時間が早かったのですぐに席につくことができました。



アーティチョーク(カルチョーフィ)のサラダ (Insalata di carciofi con scaglie di parmigiano) は、新鮮な生アーティチョークの蕾の柔らかい中心部をスライスしたものと、パルミジャーノチーズ、オリーブオイルを混ぜていただきます。生アーティチョークは、コリコリとた食感で、パルミジャーノチーズとよく合ってます。クセになりそうな味です。昨日に続きアーティチョークのユダヤ風の素揚げ (Carciofo alla giudaia) を食べました。周りの部分パリパリ、中心部分ホクホクしてて美味しかったです。
レストランの名前にもなっている、マトリチャーナは、パスタのブカティーニに、豚の頬肉とペコリーノチーズを使用したトマトソースが絡まっています。しっかり塩味、アルデンテで美味しいです。
トンナレッリのカッチョ・エ・ペペ (Tonnarelli cacio e pepe) もローマ料理です。


トンナレッリは断面が四角になっていてるパスタで、主にカッチョ・エ・ペペで使われていて、茹で上がったパスタにペコリーノチーズを和えて胡椒を振りかけます。チーズがたっぷり入っていて濃厚な味でした。
ローマ風のトリッパ (Trippa alla romana con pecorino e menta) はトリッパ(牛の第二胃、ハチノス)のミント風味のトマト煮込みに、ペコリーノチーズがまぶしてあります。
一口食べてみましたが、もつ系は苦手です。臭みはなかったのですが食感などが苦手です。
このラ・マトリチャーナは少し値段が高いですが、ローマの料理が色々あるのでお勧めです。
アーティチョークは収穫時期があるので、夏休み期間中などは残念ながら食べれません。。。
ホームページ:La amatriciana