フィレンツェ2日目はドゥオーモのクーポラに上る所から始まります。
フィレンツェのGoogle map
⑭ ブルネッレスキののクーポラ
⑮ サン・ジョバンニ洗礼堂
⑯ フィレンツェのドゥオーモ
⑰ サン・ロレンツォ聖堂
⑱ メルカート・チェントラーレ
⑲ ドゥオーモ博物館 (サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)
⑳ サンタ・マリア・ノヴェッラ大聖堂
㉑ サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局
㉒ トラットリア・グエルファ
㉓ トラットリア・イル・コンタディーノ
⑭ ブルネッレスキのクーポラ (Cupola del Brunelleschi)
朝8時のドゥオーモ前の広場は、人がほとんどいません。クーポラに上る時は、かばんやリュックを持ち込めないので、大聖堂博物館の横にある手荷物預かり所に預けにいきました。
8時10分ぐらいにクーポラの入口へ行くと、50人ぐらいは列に並んでいました。

入口まで行くと、身分証明書とチケットを提示します。インターネットでチケットを購入した場合は、チケットの名前を身分証明書で確認するようです。
エレベーターはなく463段の階段を上っていきます。

ブルネッレスキのプロジェクトで1436年にクーポラは完成しました。八角形の内側のドームの直径は約45.5mあり、外径は54.8mあります。
下を見ると大聖堂内が見えますが、朝の8時半なので、ひっそりとしています。

階段を上がって行くと、クーポラ内側のテラスにでます。フラスコ画の周りを歩いてから、階段に戻ります。
クーポラのフレスコ画などの装飾は1572年から始まり1579年に完成しました。

最後の審判をテーマに、ジョルジョ・ヴァザーリ (Giorgio Vasari) がフレスコ画を描き始めましたが、僅か2年で亡くなったので、その後はフェデリーコ・ズッカ―リ (Federico Zuccari) が引き継いで完成させました。このフレスコ画には約700人の人物が描かれているそうです。
最後の階段を上ると、クーポラの上にあるテラスに到着です。
360度のパノラマが見渡せ、一日目に上ったジョットの鐘楼も全体を見ることが出来ます。


この景色はフィレンツェの鉄道駅方面で、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会のクーポラも見えます。緑の屋根は、この後行く予定のメルカート・チェントラーレ (市場)です。

階段を下りる時は、クーポラ内の上段にあるテラスを歩くので、フレスコ画をより近く見ることができます。
階段を下りて次の洗礼堂へ向かいます。

⑮ サン・ジョバンニ洗礼堂 (Battistero di San GIovanni)

ドゥオーモは、まだ開いていなかったので、8時半から開いていた洗礼堂へ先にきました。11世紀に建築された礼拝堂を14世紀に改修して洗礼堂として使用されるようになりました。
洗礼堂は約25mの八角形の建物で、ダンテ・アリギエーリも洗礼を受けたと言われています。


13世紀~14世紀に描かれた天井のモザイクは修復中でした。
一番大きい人物像が、最後の審判で天国と地獄を振り分けるイエス・キリストが描かれています。
創世記、ヨセフや洗礼者ヨハネの物語のシーンも描かれています。
⑯ サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂 (フィレンツェのドゥオーモ)
鐘楼やクーポラに上るチケットを持っていれば、鐘楼の入口近くにある大聖堂入口から入れます。
チケットを持ってない人は、ドゥオーモ広場から無料で大聖堂を見学できます。

大聖堂は長さ153m、クーポラの上までは高さ92mある大きな大聖堂です。
アルノルフォ・ディ・カンビオの設計で1296年に建築が始まりました。1349年からはフランチェスコ・タレンティ (Francesco Talenti) によって、アルノルフォの設計よりも拡大してクーポラ以外は1421年に完成しました。

クーポラを大聖堂から見上げると、フレスコ画の全体が見えます。
クーポラに上って間近でみるのも良いですけど、下から眺めても、最後の審判のイエス・キリストなどもしっかり見えます。

サンタ・レパラータ教会 (Chiesa di San Reparata)
鐘楼やクーポラなどのチケットを持っている人は、大聖堂地下にあるサンタ・レパラータ教会も見学することができます。階段で地下にいくと、ゲートがあるのでチケットをかざすと中に入れます。

サンタ・レパラータ教会は、5世紀頃に建設されたと言われています。この古代の教会も長さが50mで大きな教会でした。新しい大聖堂が完成する1379年頃までサンタ・レパラータ教会は使用されていたそうです。

1965年~1973年に行われた発掘調査で床のモザイク、墓、大理石、硬貨、陶磁器などが発見されました。ブルネレッスキの墓も発見されました。
ジョットとアルノルフォ・ディ・カンビオの墓もあるはずですが、まだ発見されていません。
古代の教会はまだまだ謎が多く、異空間にいるような気分になりました。
お腹が空いてきたのでランチタイムです。中央市場方面に向かいます。
⑰ サン・ロレンツォ聖堂 ( Basilica di San Lorenzo)
ドゥオーモ広場から中央市場に向かう途中に大きなサン・ロレンツォ聖堂がありました。
この聖堂はブルネッレスキによって15世紀に再建されました。サンタ・レパラータ聖堂がフィレンツェのドゥオーモになる前は、このサン・ロレンツォ聖堂がフィレンツェのドゥオーモでした。

サン・ロレンツォ聖堂ホームページ:Basilica di San Lorenzo
サン・ロレンツォ聖堂の後方にはメディチ家の礼拝堂博物館があります。
象眼細工という技法で装飾されたプリンチピ礼拝堂 (Cappella dei Principi) 、ミケランジェロが建設と彫刻をした新サグレスティア (Sagrestia nuova) などを見学できます。

メディチ家の礼拝堂博物館には、秘密の部屋 ( Stanza sgreta di Michelangero) があります。この小さな部屋は1530年に2か月間以上、ミケランジェロがメディチ家の報復から避難していた場所です。避難中に部屋の白い壁にスケッチをしていたものが1975年に発見されました。現在は少人数予約制で見学できます。
ミケランジェロに興味がある人は、このメディチ家の礼拝堂博物館は必見です。
サン・ロレンツォ聖堂内にメディチ家の礼拝堂博物館があるので、礼拝堂博物館に行く場合はサン・ロレンツォ聖堂のチケットも必要です。秘密の部屋も追加料金が発生します。
メディチ家礼拝堂博物館:Cappelle Medici
⑱ メルカート・チェントラーレ (Marcato Centrale)
フィレンツェの中央市場にきました。
1874年に建てられた市場で、2014年に再開発されてリニューアルオープンしています。
朝の9時から夜の11時ぐらいまで営業しています。


1階は色々なお店が入っています。
チーズ屋、肉屋、お土産になりそうなトリュフ入りのオリーブオイルやペーストなども売っています。
2階はフードコートで、空いている席に座って注文します。
このフードコートは、ピザ、パスタだけではなく、ステーキや魚料理、トリュフ専門店などもあります。お肉の焼ける良い匂いがしています。
私はハムやチーズがのっているフォカッチャを食べました。クリームのチーズが滑らかで美味しかったです。


このメルカートではお土産なども買えて、フードコートで食事もできるので、次に来たときも立ち寄りたい場所です。
メルカート・チェントラーレのホームページ:Mercato Centrale Firenze
食事の後はドゥオーモ広場に戻って、博物館を見に行きます。
⑲ ドゥオーモ博物館 (Museo dell’Opera del Duomo)
ドゥオーモ博物館は、2015年にリニューアルオープンしました。
ブルネッレスキのクーポラの構造や、建設当時に利用していた工具などが展示してあります。
ルネサンス期の代表的な芸術家のミケランジェロ、ドナテッロ、ブルネッレスキなどの作品も展示されています。

ジョットの初期の作品のパネル画、サン・ジョルジョ・アッラ・コスタのマリアと、ドナテッロの懺悔をしているマグダラのマリアです。
ポプラの一種のギンドロという木に彫られています。


マグダラのマリアは、元々はサン・ジョバンニ洗礼堂にあったもので、1966年の大洪水で損傷を受けました。その後、修復され現在は博物館に展示されています。
ミケランジェロの生涯最後の彫刻の1つであるピエタ・バンディーニは、墓の記念碑として制作されました。使用した大理石が硬かったのとストレスで、ミケランジェロ自身が一部を壊してしまい、未完成のままでした。
壊した部分は、弟子のティベリオ・カルカー二 (Tiberio Calcagni) によって修復されています。

キリストを支えている老人ニコデモは、ミケランジェロとよく似ているので、自分自身を表現したと言われています。
ドゥオーモ博物館は色々な作品が展示されているので、じっくりと時間をかけて見学しました。
クーポラやジョットの鐘楼のチケットを持っていれば、同じチケット入ることができます。
フィレンツェのドゥオーモのホームページ:Opera di Santa Maria del Fiore
⑳ サンタ・マリア・ノヴェッラ大聖堂 (Basilica di Santa Maria Novella)
フィレンツェ駅近くにあるサンタ・マリア・ノヴェッラ大聖堂は、ドミニコ会の修道士たちによって1420年に完成しました。
営業時間が17時半までと思い込んでいて、1時間以上前の16時10分に行きましたが、門は閉まってました。

私が行った期間の営業時間は、平日が17時半まで、土日が17時まででした。訪問したのが土曜日だったので、16時が最終入場で中に入れませんでした。土曜日ということをすっかり忘れていました。。。
この大聖堂では、フィリッポ・ストロッツィ礼拝堂 (La Cappella di Filippo Strozzi) にはフィリッピーノ・リッピ (Filippino Lippi) の使徒ヨハネと聖フィリポの生涯のシーンが描かれたフレスコ画、ジョットの十字架、ブルネッレスキの十字架などを見たかったです。
サンタ・マリア・ノヴェッラ大聖堂ホームページ: Basilica di Santa Maria Novella
㉑ サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局
日本にも支店があるサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局の本店にいきました。
本店はサンタ・マリア・ノヴェッラ修道院の一部で、ヨーロッパで歴史的に一番古い薬局と言われています。

商品を選ぶ部屋は以前は礼拝堂だった場所です。
購入するときは、販売員の方にオーダーするとカードを渡してくれます。そのカードを持って奥にある会計に行って料金を払うと、商品を渡してくれます。

商品を選ぶ部屋の手前にある17世紀の聖具室は、蒸留水を保管していた場所でした。この部屋には14世紀から15世紀にマリオット・ディ・ナルド (Mariotto di Nardo) によって描かれたフレスコ画があります。

サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局の商品は値段が高いので、免税金額の70ユーロをすぐに超えてしまいそうです。免税手続きをする場合は、パスポートを提示して、免税書類(間違いがないか確認する事)をお店でもらいます。空港で免税手続きをする時は、免税書類、レシート、未開封の商品、航空券、パスポートを提示します。
化粧水などの液体はスーツケースに入れないといけないので、免税手続きをしてからスーツケースを預けることになります。手間がかかりますが免税になるので、空港で時間に余裕があれば挑戦してみて下さい。
㉒ トラットリア・グエルファ (Trattoria Guelfa)
フィレンツェの名物フィオレンティーナを食べに行きました。
お肉の焼き方を聞いてくれるので、レアではなく普通に焼いてもらいました。今まではイタリアの牛肉は赤身が多い印象でしたが、脂身もあってジューシーでした。500gも食べれるかなと思いましたが、骨があるのでほとんど食べれました。




前菜には生ハムやサラミの盛り合わせを食べました。
カントゥッチ (Cantucci) とヴィン・サント (Vin Santo) はトスカーナ地方の伝統的なデザートです。
カントゥッチはアーモンドの固いビスケットです。ヴィン・サントはトスカーナ周辺で生産される、乾燥したブドウを使用した甘口のワインです。カントゥッチをヴィン・サントに浸して食べます。
甘口ワインが好きなので、ヴィン・サントだけでも美味しいですが、ワインに浸して少し柔らかくなったカントゥッチと一緒に食べると、風味が増す感じがしました。
このレストランは、中心部から少し離れていますが満席でした。半分以上の人が肉料理を食べていました。
トラットリア・グエルファ: Trattoria Guelfa
㉓ トラットリア・イル・コンタディーノ (Trattoria il Contadino)
このレストランは他のレストランと比べると安くて美味しくて気軽に入れるのでリピートしてしまいます。
今回も行きましたが、私達のテーブル(イタリア人も一緒)以外は日本人でした。

セットメニューがあり、料理1種類と付け合わせを選ぶセットと、料理を2種類と付け合わせを選ぶセットがあります。飲み物は水、ワイン、ソフトドリンクから1つ選べ、コペルト(サービス料)も含まれて料理1種類は15ユーロ、料理2種類は20ユーロでした。(2025年の料金です)



料理を注文するとパンが出てきますが、トスカーナ地方のパンには塩が入っていません。
塩が入ってるパンを食べていると、味気ない感じがしますが、慣れれば塩なしパンも美味しく食べれます。
トラットリア・イル・コンタディーノ (Tripadvisor):Trattoria il Contadino
今回のフィレンツェの旅では、ウッフィツィ美術館やアカデミア美術館 (Galleria dell’Accademia) は入っていません。美術館も見たい場合はフィレンツェに3日間滞在するとゆっくりと見学できると思います。